税理士の種類別の人数-税理士試験合格者だけではありません

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

税理士と聞くと、税理士試験に合格した人たちのことだと思われる方が多いと思います。実は税理士試験に合格して税理士になった人は半分もいないのです。
今回は、そんな税理士の種類別の人数について解説したいと思います。

 

税理士の種類

税理士になる方法は、税理士試験に合格するだけではありません。税理士になるまでの道のりにはいくつかの種類があります。

税理士法の第3条には、税理士になるための資格として、下記のように定められています。

 

(税理士の資格)
第3条 次の各号の一に該当する者は、税理士となる資格を有する。ただし、第1号又は第2号に該当する者については、租税に関する事務又は会計に関する事務で政令で定めるものに従事した期間が通算して2年以上あることを必要とする。
一 税理士試験に合格した者
二 第6条に定める試験科目の全部について、第7条又は第8条の規定により税理士試験を免除された者
三 弁護士(弁護士となる資格を有する者を含む。)
四 公認会計士(公認会計士となる資格を有する者を含む。)

 

1号は、税理士試験の5科目に合格した人および税理士試験の一部を免除されて残りの科目について合格した人が該当します。

 

2号は、税理士試験の全部を免除された人のことです。

 

1号や2号における税理士試験の一部または全部を免除される人には、税務署に長く務めていた人や、大学院を卒業して税理士試験の一部を免除された人などが該当します。

 

また、3号、4号に定められているとおり、弁護士と公認会計士は税理士試験を受けなくても税理士になることができます。

 

このように、税理士になるためには、税理士試験に合格するだけでなく、税務署OB、大学院修了による試験科目免除、弁護士、公認会計士といくつかの方法があるのです。

 

(S様のご指摘により一部文章を修正しました。ありがとうございました。)

 

税理士の種類別の人数

税理士の種類別の人数は下表のようになります。

税理士の資格別の内訳(2013/3/31) 人数 割合
税理士試験に合格した者 33,814 45.9%
税務署OB,大学院修了による試験免除等 31,357 42.5%
公認会計士 8,063 10.9%
弁護士 491 0.7%
合計 73,725 100.0%
出展:日本税理士会連合会発行の「税理士界1304号」をもとに東京都港区の税理士法人インテグリティが作成

 

東京都港区の税理士法人インテグリティが作成した税理士種類別内訳

税理士試験に合格して税理士になった人は半分もいないことになります。
税務署OB,大学院修了による試験免除等42.5%の内訳の詳細は不明ですが、税務署OBが税理士全体の3割弱、大学院修了による試験免除が税理士全体の2割弱になっています。

 

おわりに

税理士の登録方法を知れば、その税理士の得意分野を客観的に知ることができます。税理士をお探しの際は、どうやって税理士になったのかを聞いてみるといいでしょう。

ちなみに私は公認会計士として税理士登録しているで、税理士業界の中では1割しかいない少数派にあたります。公認会計士・税理士・MBAとして、税金だけでなく、ビジネスやファイナンスにも強いという特徴を活かして、税理士7万人の中から差別化してお客様に選んでもらえるよう勇往邁進したいと思います。

下記の解説も参考にしてみてください。
税理士の選び方-税理士試験に合格した税理士
税理士の選び方-税務署出身の税理士
税理士の選び方-大学院修了で試験免除された税理士

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。