新設法人の消費税免税事業者の判定における特定期間について「事例4」

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

港区や渋谷、新宿など東京23区のベンチャー企業や起業家様を支援している公認会計士・税理士が会計や税金、節税について解説します。

今回は、決算期変更を行ったため前事業年度が短期事業年度となる場合で、前々事業年度が6ヶ月以下の場合の特定期間について説明したいと思います。

 

 

税務署からの事例紹介

税務署から公表された「消費税法第9条の2 事業者免税点の判定について~新たに設立した法人等の特定期間~」というリーフレットにおいて、下記の事例が紹介されています。

事例1
前事業年度終了の日は月末であるが、月の途中で設立したため、前事業年度開始の日以後6ヶ月の期間の末日が月末でない場合

事例2
新たに設立した法人で、事後に決算期変更を行ったため前事業年度が短期事業年度に該当する場合

事例3
決算期変更を行ったため前事業年度が短期事業年度となる場合で、前々事業年度が基準期間となる場合

事例4
決算期変更を行ったため前事業年度が短期事業年度となる場合で、前々事業年度が6ヶ月以下の場合

事例5
決算期変更を行ったため前事業年度が短期事業年度となる場合で、前々事業年度開始の日以後6ヶ月の期間の末日が月末でない場合

 

 

事例4

決算期変更を行ったため前事業年度が短期事業年度となる場合で、前々事業年度が6ヶ月以下の場合

 

東京都港区の税理士法人インテグリティが作成した消費税特定期間の事例4

 

まず、ここでいう短期事業年度とは、下記のどちらかに該当する前事業年度をいいます。

  • 前事業年度が7ヶ月以下の場合
  • 前事業年度が7ヶ月超8ヶ月未満の場合で、かつ前事業年度開始の日以後6ヶ月の期間の末日の翌日から前事業年度終了の日までの期間が2ヶ月未満の場合

この短期事業年度に該当する場合は、その前事業年度は特定期間とはなりません(前々事業年度がある場合には、その前々事業年度が特定期間となるかどうかを判定します)。

 

前事業年度が短期事業年度となる法人で、前々事業年度がある場合は、原則として、特定期間は前々事業年度開始の日以後6ヶ月の期間となります。

ただし、前々事業年度が6ヶ月以下となる場合は、前々事業年度開始の日から終了の日までの期間が特定期間となります。

なお、前々事業年度が6ヶ月以下の場合で、前事業年度が2ヶ月未満である場合は、その前々事業年度は特定期間とはなりません。

 

この事例4においては、X1年6月1日からX1年9月30日までが特定期間となり、その事業年度(X2年4月1日からX3年3月31日まで)の納税義務の判定は、その特定期間(X1年6月1日からX1年9月30日までの4ヶ月)の課税売上高(または給与等支払額)により行うこととなります。

この場合、6ヶ月分の金額に換算する必要はありません。
この事例4においては、X1年6月1日からX1年9月30日までの4ヶ月課税売上高(または給与等支払額)を6ヶ月分に換算することなく、4ヶ月の金額で納税義務の判定を行います。

 

 

おわりに

港区や渋谷、新宿など東京23区で、会社を退職して起業をお考えの方や起業して日が浅い方がいらしたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。会計や節税だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、あなたの事業が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。