はじめに
こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。
皆さんは取引先への支払いのために毎月何回くらい銀行に足を運んでいますか?銀行への往復、窓口やATMでの待ち時間で、どのくらいの時間を費やしているでしょうか?その時間を積み上げてみると、けっこうな時間になることにビックリするでしょう。
今回は、そんな支払業務について、支払日を統一して効率化する方法について解説したいと思います。
5、10日(ごとおび)
「ごとおび」とは、毎月の5日、10日、15日、20日、25日、30日のことをいいます。ここに月末日を加える場合もあります。日本ではこの「ごとうび」が様々な支払日となっている場合が多く、この日の金融機関は支払業務でとても混雑します。
支払業務は事務負担が大きい
支払業務は、毎回の支払日ごとに請求書をピックアップして支払先と支払金額をまとめて、銀行の残高を確認して、上長のチェックを受けて、銀行に行って振込、帰ってきたら伝票に書いて書類をまとめるなど、多くの事務作業を要します。
毎月の5、10日(ごとおび)ごとに支払業務を行っていては、その事務負担はとても大きなものになります。それが支払日を統一して毎月1回で済めばとても楽になりますよね。
経理担当の従業員がいないフリーランス・個人事業主の方は、支払業務の時間を自分の本業に充てることができます。
経理担当の従業員がいる法人などの場合なら、残業時間を減らしたり、別の仕事をしてもらうことがでます。
支払日の統一は自分だけではできません
それじゃあ、今日にでも支払日を統一しよう、と思ってもそうはいきません。あたりまえのことで恐縮ですが、支払日の統一は自分だけでは決定できず、取引相手の同意があってはじめて実行できます。
社内的なことよりも、ここが一番難しいところです。取引先が大企業だとなかなかうまく行きませんが、中小企業なら案外あっさりとOKしてくれるところも少なくありません。
人件費を考える
支払日を統一すると業務が効率化されることはなんとなく分かったけど、いまいちピンとこない方もいらっしゃると思います。具体的な数字で見てみましょう。
人件費は単価×時間です。支払業務にかかる人件費を考えてみます。
毎月6回ある5、10日(ごとおび)ごと支払業務で銀行に行くとして、その準備と往復で1回あたり2時間かかるとします。会社勤めの方の平均時給が2,500円くらいです。
それが月1回で済むとなると
その差額は毎月25,000円になります。
年間では、
になります。
年間で300,000円も経費を削減できるのです。
これだけの利益を出そうとすると、どれだけの売上が必要になるのでしょうか。中小企業の売上高経常利益率は5%あれば優秀な部類に入ります。仮に5%だとすると
つまり、支払日を統一して支払業務を効率化することで年間6百万円の売上を上げることと同じ効果が生まれるのです。
おわりに
チリも積もれば山となります。細かい経費の削減を積み重ねることによって、利益の出る強い財務体質になることができるのです。
支払業務の効率化については、「インターネットバンキングで支払業務を効率化しよう」も合わせてチェックしてみてください。
最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
その他の税金や節税、起業などについては情報の一覧をご覧ください。
東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。