公益法人や一般法人の消費税における仕入税額控除の特例

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

港区や渋谷、新宿など東京23区の公益法人や一般法人を支援している公認会計士・税理士が社団法人・財団法人の税金について解説します。

今回は、公益法人(公益社団法人、公益財団法人)や一般法人(一般社団法人、一般財団法人)の消費税の申告における仕入税額控除の特例について解説したいと思います。

 

 

仕入税額控除の原則

納付する消費税は、その課税期間の課税標準額に対する消費税額から、その課税期間の課税仕入れ等にかかる消費税額(仕入控除税額)を差し引いて計算するのが原則になります。

 

 

公益法人や一般法人の場合

公益法人(公益社団法人、公益財団法人)や一般法人(一般社団法人、一般財団法人)では、利益を追求する株式会社などとは異なり、市場経済の法則が成り立たない事業を行っている場合が多く、その事業を行う財源については、寄付金や会費、補助金など対価性のない収入に頼っていることが少なくありません。

このような対価性のない収入を原資とする課税仕入れ等にかかる消費税額を、課税売上にかかる消費税額から差し引くことは合理的ではないと言えます。

そのため、一定の公益法人や一般法人においては、対価性のない収入(特定収入)を原資とする課税仕入れ等にかかる消費税額を、仕入税額控除の対象から外すこととしています。

 

 

仕入税額控除の特例の対象となる事業者

上記のような仕入税額控除の特例の対象に、国や地方公共団体などとともに公益法人や一般法人も含まれています。

ただし、下記のいずれかに該当する場合は、対象外になります。

  • その課税期間について簡易課税の適用を受けている
  • その課税期間について免税事業者である
  • その課税期間における特定収入割合が5%以下である

 

特定収入割合=
特定収入の合計額 / (課税売上高(税抜)+免税売上高+非課税売上高+国外売上高+特定収入の合計額)

 

特定収入とは、寄付金や会費、補助金など対価性のない収入のことを言います。

 

 

おわりに

港区や渋谷、新宿など東京23区で、税理士をお探しの社団法人や公益法人の方がいらっしゃいましたら東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。公益法人の税務や内部統制に強い公認会計士・税理士が、貴法人の活動のお手伝いをさせて頂きます。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
税金や節税、起業などについて、皆様のお役に立てる情報があるかもしれませんので、よろしかったら情報の一覧もご覧ください。

東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。