はじめに
こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。
港区・渋谷区・新宿区など東京都23区のベンチャー企業やスタートアップ起業を支援する公認会計士・税理士が、金融・ファイナンスについて解説します。
今回は、デリバティブの基礎として、デリバティブの代表的な取引のひとつであるオプション取引について説明したいと思います。
デリバティブとは
デリバティブとは、株式や債券、金利、為替、コモディティ(穀物や金属、非鉄金属といった商品)などから”派生”した取引のことで、日本語では金融派生商品ともいわれます。デリバティブを一言で言うと、将来に行う取引を現時点で予約する取引です。
デリバティブの概要については下記ページを参照ください。
デリバティブとは | デリバティブの基礎-1
デリバティブ取引の代表的な取引には、今回ご説明するオプション取引以外にも、先物取引とスワップ取引がございます。それらについては下記ページを参照ください。
先物取引とは | デリバティブの基礎-2
スワップ取引とは | デリバティブの基礎-3
このデリバティブの代表的な取引として、今回ご説明するオプション取引があります。
オプション取引とは
オプションという言葉には皆さんも馴染みがあるのではないでしょうか。
例えば、携帯電話の契約には様々なオプション契約を付けることができますし、パックツアーの旅行に追加でオプションツアーを申し込んだりするといったことがありますね。このようにオプションサービスは、付ける付けないを自由に選ぶことができます。
オプション(option)という英単語には、「選択、選択権」といった意味があります。
デリバティブのオプション取引とは、
ある金融商品(為替や株式など)を、
あらかじめ決めた将来の期日に(または、あらかじめ決めた将来の期日”まで”に)、
あらかじめ決めた価格で、
買う「権利」(または、売る「権利」)を
売買する取引をいいます。
予約申し込みには手数料がかかるけど、キャンセルすることができる予約取引をイメージしてください。
原資産
オプション取引の対象になる為替や株式などの金融商品のことを原資産といいます。
満期日
オプション取引で、あらかじめ決めた将来の期日のことを満期日といいます。
- 満期日だけに限って権利を行使することができるオプション取引をヨーロピアンオプションといいます。
- 満期日だけに限らず、満期日までならいつでも権利を行使することができるオプション取引をアメリカンオプションといいます。
権利行使価格
オプション取引において、あらかじめ決めた価格のことを権利行使価格といいます。
コールオプションとプットオプション
オプション取引には、買う権利と売る権利の2種類があります。
- 買う権利のことをコールオプションといいます。
- 売る権利のことをプットオプションといいます。
オプションの売買
オプション取引において、売買するものは「買う権利または売る権利」です。
売り買いという言葉が続いてややこしくなるので整理すると
- コールオプションの買いとは、「買う権利」を買うことをいいます。
- コールオプションの売りとは、「買う権利」を売ることをいいます。
- プットオプションの買いとは、「売る権利」を買うことをいいます。
- プットオプションの売りとは、「売る権利」を売ることをいいます。
この「権利」は無料ではありません。旅行のオプションツアーと同様に有料になります。この「権利」の価格をオプション料(プレミアム)といいます。「権利」を買った人は、「権利」を売った人にオプション料を支払います。
「権利」を買った人は、その「権利」を行使するか行使しないかを自由に選ぶことができます。
「権利」を売った人は、「権利」を買った人がその「権利」を行使した場合は、権利行使価格で売買に必ず応じなければなりません。
オプション取引とは-2 | デリバティブの基礎-5 に続きます。
おわりに
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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。