有限責任事業組合とは | 有限責任事業組合LLP-1

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

東京で有限責任事業組合(LLP)の支援をしている公認会計士・税理士が、LLPの会計や税金について解説します。

今回は、有限責任事業組合の基礎として、LLPとは何かについて説明したいと思います。

 

 

有限責任事業組合とは

有限責任事業組合とは、株式会社や任意組合などと並ぶ事業体のひとつで、LLPとも呼ばれます。

LLPは、

  • Limited ( リミテッド : 有限 )
  • Liability ( ライアビリティ : 責任 )
  • Partnership ( パートナーシップ : 組合 )

の略称になります。

 

有限責任事業組合の特徴は次の3にあります。

  • 有限責任
  • 内部自治
  • 構成員課税

企業同士、産学連携、専門人材同士などといった様々な共同事業において利用されています。

 

 

有限責任

有限責任事業組合における有限責任とは、出資者である組合員が負わなければならない業務上の責任が、無限ではなく、出資額の範囲を上限とした有限になっているという制度です。

この有限責任によって、出資者の事業上のリスクが限定されて、事業に参加しやすくなっています。

一方、任意組合の場合は、組合員が無限責任を負わなければなりません。

 

 

内部自治

有限責任事業組合においては、組織内部のルールが、法律によって詳細に定められるのではなく、出資者である組合員同士の合意によって、損益や権限の分配などを自由に決めることができるという内部自治が徹底されています。

 

柔軟な損益や権限の分配

出資者の間の損益や権限の分配は、出資比率によらず、出資者の労務や知的財産、ノウハウの提供などを反映して、出資比率とは異なる分配を行うことができます。

株式会社においては、株主平等原則として、原則として出資比率に応じた損益の分配や議決権の分配が強制されます。

 

内部組織の柔軟性

ガバナンスは、締役会や監査役など会社機関の設置を強制されず、出資者である組合員の間で柔軟に決めることができます。

株式会社においては、株主が経営者を監視するために取締役や監査役の設置が強制されます。

 

このような内部自治の徹底によって、出資者である組合員のインセンティブを高めることが容易となり、必要性に応じた柔軟な組織運営が可能となります。

 

 

構成員課税

有限責任事業組合の構成員課税とは、有限責任事業組合という組織自体には課税せずに、出資者である組合員に直接課税する制度をいいます。

有限責任事業組合における事業で利益が出た場合は、有限責任事業組合の段階では法人課税は課されず、出資者に対して利益分配を行う段階で出資者に直接課税されることとなります。

有限責任事業組合における事業で損失が出た場合は、出資の価額を基礎として定められる一定額の範囲内で、出資者の他の所得と損益通算(利益と損失を相殺)することができます。

 

 

おわりに

東京で有限責任事業組合(LLP)の設立をお考えの方で税理士をお探しの方がいらっしゃいましたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。有限責任事業組合(LLP)に関する会計や税務に強い公認会計士・税理士がお手伝いをさせて頂きます。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。