はじめに
こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。
港区、渋谷区、新宿区など東京都23区のベンチャー企業や起業家様を支援している公認会計士・税理士がビジネスや会計などについて解説します。
今回は、借入金の返済がなぜ経費にならないのか、について説明したいと思います。
経費にならない借金の返済
「なんで借金の返済は経費にならないの?」
「経費になる、経費にならない」についての質問をお客様から受けることが多でのですが、なかでもこの借金の返済についてはよく質問されます。
手元からお金が出ていってしまうのに経費にならない。
なんとなくしっくりこないお気持ちも分かります。
借入金の性質
借入金の簿記・会計的な性質は、
- お金を借りたときは、「負債の増加」になります。
- 借りたお金の返済を行ったときは、「負債の減少」になります。
- 利息を支払ったときは、「費用(経費)の発生」になります。
借入金の返済(元本部分)は「負債の減少」になって、「費用(経費)の発生」にはなりません。
手元からお金が出ていったとしても、「負債の減少」になる場合は経費にはならないのです。
お金を借りたときは「負債の増加」になって、「収益の発生」にはなりません。
借金したときに売上にならないように、借金を返済しても経費になりません。
なお、利息の支払いは経費になります。
利息の支払いは、お金を貸すというサービスの対価だからです。
利益とキャッシュフロー
借金の返済は経費にならないので利益には影響しませんが、お金は出ていくのでキャッシュフロー(現金の流れ)には直接的に影響します。
利益が出ているのに、手元には現金が少ない。こんな経験をしている会社さんは多いのではないのでしょうか。資金繰りを管理して利益と現金のズレを把握しないと、気がついたら黒字倒産なんてことになりかねません。
そのため、利益だけでなくキャッシュフローにも目を向ける必要があります。
黒字倒産については下記ページを参照ください。
黒字倒産とは?利益あるけどキャッシュがない
おわりに
お金が出ていくのに経費にならないものは他にもたくさんありますが、まずは借入金の返済は経費にならない、と覚えておいてくださいね。
港区、渋谷区、新宿区など東京都23区で、起業をお考えの方や起業して日が浅い方がいらしたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。税金だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、あなた事業が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。
最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
税金や節税、起業などについて、皆様のお役に立てる情報があるかもしれませんので、よろしかったら情報の一覧もご覧ください。
東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。