配偶者に株式売買による儲けや配当がある場合の配偶者控除の判定

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

港区や渋谷、新宿など東京23区のベンチャー企業や起業家様を支援している公認会計士・税理士が会計や税金、節税について解説します。

今回は、配偶者に株式売買による儲けや配当がある場合の配偶者控除の判定についてご説明したいと思います。

 

 

配偶者控除の要件

配偶者控除の対象となる配偶者とは、その年の12月31日時点において、下記の要件のすべてに当てはまる人のことをいいます。

  • 民法上の配偶者である(内縁関係の人は該当しない)
  • 配偶者控除を適用する納税者と生計を一にしている
  • 年間の合計所得金額が38万円以下である
  • 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていない
  • 白色申告者の事業専従者でない

 

 

配偶者に株式売買による儲けや配当がある場合

上記のとおり配偶者控除の対象となる配偶者の要件には、

「年間の合計所得金額が38万円以下である」

というものがあります。

 

配偶者に株式売買による儲けや配当がある場合、年間の合計所得金額が38万円以下であるかどうかの判定に迷われるかもしれません。

 

株式売買による儲け

株式売買による儲けのうち、特定口座の源泉徴収選択口座内において株式などを売却したことによる所得で、かつ確定申告をしないことを選択したものについては、配偶者控除の判定における年間の合計所得金額には含めません。

よって、配偶者が証券会社で開設した特定口座の源泉徴収選択口座内で株式の売買を行って儲けた分は、確定申告をしないことを選択すれば、いくら儲けても配偶者控除を適用することができます。

しかし、証券会社を通さずに知人や親族などに直接株式を譲渡した場合の儲けがある場合は、年間の合計所得金額に含まれるので注意して下さい。

 

 

配当

上場株式等の配当や少額配当などで確定申告をしないことを選択したものについては、配偶者控除の判定における年間の合計所得金額には含めません。

よって、配偶者が受け取った上場株式等の配当や少額配当などで、確定申告をしないことを選択すれば、いくら受け取っても配偶者控除を適用することができます。

しかし、非上場会社からの配当で少額配当に該当しないものがある場合は、年間の合計所得金額に含まれるので注意して下さい。

 

その他

上記以外にも、下記のものは配偶者控除が受けられるかどうかを判定するときの合計所得金額から除かれます。

  • 源泉分離課税される預貯金や公社債の利子など
  • 源泉分離課税される抵当証券などの金融類似商品の収益
  • 源泉分離課税される一定の割引債の償還差益
  • 源泉分離課税される一時払養老保険の差益(保険期間等が5年以下のもの、保険期間等が5年超で5年以内に解約されたもの)

 

 

おわりに

港区や渋谷、新宿など東京23区で、会社を退職して起業をお考えの方や起業して日が浅い方がいらしたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。会計や節税だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、あなたの事業が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。