印紙税・収入印紙の基礎 | 領収書に貼る収入印紙の金額

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

公認会計士・税理士として、港区や渋谷区、新宿区といった東京23区のベンチャー企業や起業家様、経営者様を支援してきた経験から、株式会社などの法人の方フリーランス・個人事業主などの個人の方が納めることになる税金について解説します。

 

今回は、身近な税金である印紙税と収入印紙の基礎として、領収書に貼る収入印紙の金額について説明したいと思います。

 

印紙税の概要については 「 印紙税・収入印紙の基礎 | 印紙税の概要 」 を参照ください。
収入印紙の概要については 「 印紙税・収入印紙の基礎 | 収入印紙の概要 」 を参照ください。

 

 

5万円以上の領収書には収入印紙を貼る

5万円以上の領収書には収入印紙を貼らなければいけません。

領収書は、印紙税額一覧表の第17号文書である 「 金銭又は有価証券の受取書 」 に該当するため印紙税がかかります。印紙税を納付するために領収書に所定の金額の収入印紙を貼って消印します。

受取書とは、支払者から金銭を受領した事実を証明するために作成して、その支払者に交付する証拠証書のことをいい、「受取書」、「領収証」、「レシート」、「預り書」などが受取書に当たります。書類の名称ではなく、書類の中身で判断します。

また、金銭を受領した事実を証明するために、請求書や納品書などに「代済」、「相済」とか「了」などと記入したものや、お買上票などでその作成の目的が金銭を受取した事実を証明するものであるときは、金銭の受取書に該当します。

 

領収書に貼る収入印紙の額

売上代金にかかる領収書に貼る収入印紙の額は、領収書に記載された受取金額に応じて下記のように決まってきます。

領収書に記載された受取金額 収入印紙の額
5万円未満 非課税
5万円以上~100万円以下 200円
100万円超~200万円以下 400円
200万円超~300万円以下 600円
300万円超~500万円以下 1千円
500万円超~1千万円以下 2千円
1千万円超~2千万円以下 4千円
2千万円超~3千万円以下 6千円
3千万円超~5千万円以下 1万円
5千万円超~1億円以下 2万円
1億円超~2億円以下 4万円
2億円超~3億円以下 6万円
3億円超~5億円以下 10万円
5億円超~10億円以下 15万円
10億円超~ 20万円
受取金額の記載なし 200円
営業に関しないもの 非課税

 

領収書に記載された受取金額が5万円未満の場合は、非課税になるので収入印紙を貼る必要はありません。

 

なお、営業に関しない領収書は、非課税なので印紙税を貼る必要はありません。
営業とは、営利を目的として同種の行為を反復継続して行うことをいいます。
フリーランス・個人事業主の事業としての行為、株式会社などの営利法人の行為は営業になりますが、事業ではない個人の行為は営業には該当しません。

 

 

収入印紙と消費税

領収書に貼る収入印紙の金額は、課税文章の記載金額(領収書なら代金の金額)によって変わってきますが、本体価格と消費税及び地方消費税の金額(以下、消費税額等)に区分されて記載されている場合、または税込価格と税抜価格が記載されている場合、

  1. 「建物売買契約書」などの第1号文書
  2. 「工事請負契約書」などの第2号文書
  3. 「領収書」などの第17号文書

については、その消費税等の金額は記載金額に含めません。

 

例えば領収書に記載される売上金額について、

  1. 売上金額1,000万円、税抜価格1,000万円、消費税額等100万円
  2. 売上金額1,100万円、うち消費税額等100万円
  3. 売上金額1,000万円、消費税額等100万円、計1,100万円
  4. 売上金額1,100万円、税抜価格1,000万円

1~4のいずれも記載金額は1,000万円の第17号文書になります。つまり税抜きの売上金額で、収入印紙の金額を判定することになります。

なお、この取扱は手形 ( 第3号文書 ) 、債権譲渡又は債務引受けに関する契約書 ( 第15号文書 ) には適用されません。

 

 

おわりに

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最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。