はじめに
こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。
港区や渋谷、新宿など東京23区のベンチャー企業や起業家様を支援している公認会計士・税理士が会計や税金、節税について解説します。
今回は、法定調書のひとつである給与所得の源泉徴収票についてご説明したいと思います。
税務署に提出する給与所得の源泉徴収票
給与所得の源泉徴収票は、給与などを支払った全ての人について各人ごとに作成して、その人に交付します。
しかし、作成して交付した給与所得の源泉徴収票のすべてを税務署に提出する必要はありません。
税務署に提出しなければならない給与所得の源泉徴収票は、
- 年末調整をした人
- 年末調整をしていない人
に分けて、そのうち一定の人の分に限られます。
繰り返しになりますが、給与所得の源泉徴収票は、給与などを支払った全ての人について各人ごとに作成して、その人に交付しなければなりません。
給与所得の源泉徴収票は、税務署に提出するしないにかかわらず、その年の翌年の1月31日まで年の中途で退職した者の場合は、退職の日以後1か月以内に全ての受給者に交付しなければなりません。
全ての受給者には、国内に住所又は1年以上居所を有する居住者である外国人の従業員も含まれます。その外国人の従業者にも「給与所得の源泉徴収票」を交付してください。
年末調整をした人
年末調整をした人についての給与所得の源泉徴収票のうち、下記に該当する人の給与所得の源泉徴収票を税務署に提出します。
- 法人の役員のうち、その年中の給与等の支払金額が150万円を超える人。
上記には、12月31日時点で役員でない人であっても、その年中に役員だった人が含まれます。そして役員ではなくても相談役、顧問など役員に類する人も含まれます。
2. 弁護士や税理士などのうち、その年中の給与等の支払金額が250万円を超える人。
この支払いは、社内弁護士や社内税理士などに対して給与等として支払っている場合における「給与所得の源泉徴収票」の提出範囲になります。
外部の弁護士や税理士などに報酬として支払う場合には、「給与所得の源泉徴収票」ではなく、「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」を税務署に提出します。
3. 1,2以外の人については、その年中の給与等の支払金額が500万円を超える人
年末調整をしていない人
年末調整をしていない人についての給与所得の源泉徴収票のうち、下記に該当する人の給与所得の源泉徴収票を税務署に提出します。
- 「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出した法人の役員で、その年中に退職した人のうち、その年中の給与等の支払金額が50万円を超える人
- 「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出した人(法人の役員以外)で、その年中に退職した人のうち、その年中の給与等の支払金額が250万円を超える人
- 「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出した人で、その年中の主たる給与等の金額が2,000万円を超えるため、年末調整をしなかった人
- 「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出しなかった人で、給与所得の源泉徴収税額表の月額表の乙欄が適用される人のうち、その年中の給与等の支払金額が50万円を超える人
- 「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出しなかった人で、給与所得の源泉徴収税額表の日額表の乙欄または丙欄が適用される人のうち、その年中の給与等の支払金額が50万円を超える人
市区町村に提出する給与支払報告書
市区町村に提出する給与支払報告書は、税務署に提出する給与所得の源泉徴収票の範囲と異なります。
税務署に提出する給与所得の源泉徴収票は、上記のように一定の給与金額を超える人に限れられていますが、
市区町村に提出する給与支払報告書は、全ての給与受給者の分の給与支払報告書を、受給者のその年の翌年の1月1日現在の住所地の市区町村に提出しなければならないので注意して下さい。
その他の支払調書
その他の法定調書については下記もご参照下さい。
おわりに
港区や渋谷、新宿など東京23区で、会社を退職して起業をお考えの方や起業して日が浅い方がいらしたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。会計や節税だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、あなたの事業が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。
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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。