はじめに
こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。
公認会計士・税理士として、港区や渋谷区、新宿区といった東京23区の起業家様をサポートしてきた経験から、フリーランス・個人事業主として事業を開始する際に必要となる手続きについてお伝えしたいと思います。
今回は、都道府県税事務所に提出する「個人事業開始等申告書」の書き方(東京都の場合)について説明します。
フリーランス・個人事業主の方ではなく、株式会社など法人を設立した方が「法人設立届出書」を提出する場合の記載例については、
「法人設立届出書」(都道府県税事務所)書き方記載例(東京都)-会社設立-法人
を参照ください。
「個人事業開始等申告書」とは
フリーランス、個人事業主の方が事業を開始したときに、都道府県税事務所と市区町村役場に、「個人事業開始申告書」を提出します。都道府県と市区町村に事業を開始したことを伝えるためです。提出日は都道府県市区町村により様々ですが、東京都の場合は15日以内に都税事務所に提出する必要があります。
また市区町村によっては、都道府県税事務所に届け出た場合、市区町村への届出は不要となる場合がございます。東京23区は都税事務所に届け出れば、区役所への届出は不要です。
税務署にも同じような届出をしたのに、都道府県と市区町村にも届出を行うのは面倒ですよね。しかし、税金には国税と地方税があり、税務署は国税、都道府県と市区町村は地方税を扱うので別々に届け出る必要があるのです。
「個人事業開始申告書」の控え
「個人事業開始申告書」を提出する際は、2部持って行って1部を提出、もう1部に受付印をもらって持ち帰りましょう。郵送の場合も2部提出して、受付印を下さいとのメモ書きと返信用封筒切手を入れておけば受付印済みのものが返送されてきます。
「個人事業開始申告書」の用紙
「個人事業開始申告書」の用紙は、東京都の場合は東京都主税局のHPにファイルがあるので印刷して使って下さい。
http://www.tax.metro.tokyo.jp/shomei/index-z2.htm
「個人事業開始等申告書」の具体的な書き方記載例
都道府県税事務所に提出する「個人事業開始等申告書」の具体的な書き方記載例は下記のようになります(東京都23区の場合)。
https://www.integrity.or.jp/wp-content/uploads/2014/02/90c6e56315a4ff7b8902b91d03e641e3.pdf
①受付印
提出する際は2部持って行って1部を提出、もう1部に受付印をもらって持ち帰りましょう。郵送の場合も2部提出して、受付印を下さいとのメモ書きと返信用封筒切手を入れておけば受付印済みのものが返送されてきます。
②事務所事業所の所在地
個人事業主、フリーランスの方で自宅で仕事を行う場合は自宅住所を書きます。自宅住所以外のところにお店や事務所などの事業所がある場合は、そこの住所を書いて下さい。
電話番号は携帯電話やIP電話でもかまいません。
③名称・屋号
屋号を書きます。屋号とはお店の名前や事業を行うときの名称を言います。必ず必要なものではないので空欄でも構いませんし、再度届出することで変更も可能です。
個人事業やフリーランスでも、屋号をもっている人は多いです。例えば電話を受けるときに、自分の名前で受けるよりも事務所名で受けるほうが、信用がありそうな感じがします。名刺が肩書と個人名だけよりも、屋号を書いてその代表として名前がある方が立派に見えたりします。
④事業の種類
事業の内容をひと言で具体的に書きます。エステサロン、ソフトウェア開発、料理教室など。税務署に提出した「個人事業の開業届出書」の「職業」と同じ記載をします。
一般的でない事業の場合は、「個人の事業内容に関する明細書」の提出を求められる場合があります(東京都の場合)。
http://www.tax.metro.tokyo.jp/shomei/meisai.pdf
⑤事業主の住所
事業主の住所が2.に記載した事務所事業所所在地と同じ場合は、「同上」と書きます。
⑥氏名
氏名を書きます。
⑦開始の年月日
事業の開始年月日を和暦で書きます。税務署に提出した「個人事業の開業届出書」の「開業日」と同じ記載をします。
⑧事由等
開始に○を付けます。
⑨日付<
和暦で提出する日を書きます。
⑩氏名
氏名を書きます。印鑑は認印で構いません。
⑪提出先
管轄の都税事務所の名称を記載します。
23区内の所管都税事務所一覧表を参照下さい。
http://www.tax.metro.tokyo.jp/kazei/info/jimusho.html
フリーランス、個人事業主として起業する際に提出する主な書類
フリーランス、個人事業主として起業する際に提出しなければならない書類は、都道府県税事務所に提出する「個人事業開始等申告書」以外にもいくつかあります。
下記のページも参照ください。
フリーランス、個人事業を始めるにあたって提出する書類一覧
「個人事業の開業届書」(税務署)書き方記載例-フリーランス・個人事業主
「個人事業開始等申告書」(都道府県税事務所)書き方記載例(東京都)-フリーランス・個人事業主
「所得税の減価償却資産の償却方法の届出書」(税務署)書き方記載例-フリーランス・個人事業主
「所得税の青色申告承認申請書」(税務署)書き方記載例-フリーランス・個人事業主
「青色事業専従者給与に関する届出書」(税務署)書き方記載例-フリーランス・個人事業主
「給与支払事務所等の開設届出書」(税務署)書き方記載例-フリーランス・個人事業主
「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」(税務署)書き方記載例-フリーランス・個人事業主
「所得税の棚卸資産の評価方法の届出書」(税務署)書き方記載例-フリーランス・個人事業主
おわりに
港区や渋谷区、新宿区など東京23区において、フリーランス・個人事業主として独立や起業をお考えの方は、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。税金や節税だけでなく、起業して間もない経営者様のお手伝いを得意としている若手の公認会計士・税理士が、あなたとあなたの事業の支援をさせて頂きます。
最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
その他の税金や節税、起業などについては情報の一覧をご覧ください。
東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。