カテゴリー: 税金と節税

認証保育園の保育料の補助金をもらったら確定申告

はじめに

赤ちゃんの手
こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

今回は、認証保育園の保育料の補助金をもらった場合の確定申告についてご説明します。

 

 

東京都港区の待機児童

東京都の港区では、平成26年4月からの保育園の入園について、2月20日に内定発表がありました。港区では保育園待機児童の解消を目指して様々な取り組みを行っています。舛添要一都知事も待機児童ゼロを公約として掲げています。

待機児童ゼロを達成した横浜市では、「ゼロ」という言葉が人を呼びました。子供を預けられるならと専業主婦だった人が働きはじめたり、市外からの転入が増えたりで、平成26年2月19日時点で、ゼロだった待機児童が3,353人に増えてしまいました。

このように待機児童ゼロを達成することはもちろん、それを維持することはとても難しいです。人口減少と少子高齢化が進行するなか、待機児童を解消することにより、就業率の低い女性の就業を進めることは、労働市場の構造変化を緩和させるうえで非常に重要です。

 

 

認証保育園の保育料の補助金

前置きが長くなってしまいました。認可保育園に入れなくて、認可保育園への入所を待機しながら認証保育園に在籍している場合、自治体から補助金をもらえる場合があります。東京都港区では所得に応じて月額20,000円もしくは40,000円の補助があります。

 

 

保育料の補助金は雑所得なので確定申告が必要です

補助はありがたいのですが、困ったことに、この認証保育園保育料の補助金は雑所得となり、年間20万円を超えると確定申告をして税金を払う必要が出てきます。補助金なのに税金がかかり、しかも確定申告なんて余計な手間がかかるなんて、なんだこりゃって思いますよね。

でも、そういう決まりなので、きちんと確定申告をしないと脱税になってしまいます。補助金を20万円を超えてもらった人は忘れずに確定申告をしてくださいね。期限は翌年の3月15日(平成25年分は平成26年3月17日の月曜日)となっています。

 

 

おわりに

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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。

なぜ法人の交際費は認められないのか

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

今回は、法人の交際費はなぜ損金(税金計算上の経費・費用)として認められないのかについてお話します。

 

 

法人の交際費は損金として認められません

フリーランス、個人事業主の方の交際費は、上限がありません。事業を行う上で直接必要と認められる飲食費や接待費などは全て損金として認められます。

対して、会社(法人)の交際費は上限が決まっています。事業を行う上で必要な交際費であったとしても、一部しか損金として認められません。資本金が1億円を超えている会社は、1円の交際費も認められません。資本金が1億円以下の会社でも交際費のうち一部しか認められません、なぜ、法人の交際費は認められないのでしょうか。

 

 

法人の交際費が認められない理由

法人の交際費が損金として認められない理由は、冗費(ムダな費用)を節約させるためです。

交際費は、会社が事業を行うに当たって必要不可欠な支出です。交際費は、得意先との親交を深めて取引を円滑にして取引の継続、拡大をはかる、新規獲得を目指すなどを目的として行われます。しかし、交際費がなんでも損金として認められると、交際費をたくさん使えば、それだけ損金が増えて納めるべき税金が少なくなってしまいます。それでは不公平でしょ、と国は考えています。

 

 

法人の交際費が認められなくなった経緯

日本が好景気にわいていた時代、会社のお金を使って行われる、過剰な接待や飲食代に世間から厳しい目が向けられました。そういった批判に対処するとともに、会社のムダを減らして資本の充実を促し、財務体質を強化することを目的として、交際費を損金として認めない制度がスタートしたのです。なお、中小企業対策として資本金1億円以下の会社については、一定額まで交際費を損金として認めており、それは現在まで続いています。

 

 

法人の交際費が一部認められるようになった

時代が変わって、景気の低迷が長引いている現在、景気対策として、法人の交際費の規制を少し緩めて、その一部を損金として認めようという動きが出てきます。

それが、以下のような施策です。

  • 5,000円以下の飲食費を交際費から除く
  • 飲食費の50%を損金として認める
  • 中小企業の交際費の限度額の拡大

これらを利用することにより節税になります。詳しくは下記リンク先でご説明しますね。

5,000円以下の飲食費を交際費から外して節税(法人)
800万円までの交際費が全額損金になります(法人)
「交際費のうち飲食費の50%が損金になります(法人)」

 

 

おわりに

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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。

フリーランス・個人事業主が納める税金の種類

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

今回は、フリーランス個人事業主の方が納める税金の種類についてです。

法人(会社)については「会社(法人)が納める税金の種類」を参照ください。

 

 

税金の種類

会社勤めの時代は給与天引きで会社が納付してくれていた税金ですが、フリーランス、個人事業主としてスタートしたら、今度は自分で税金を納付しなければいけません。事業を行うにあたって生じる一般的な税金にはこのようなものがあります。一般的なものでもたくさん種類があって迷っちゃいますね。正確性よりも、理解しやすいように簡単に説明したいと思います。

国税(国が課税する税金)
所得税 「所得(利益)」にかかる税金で税務署に納めます。
特別復興所得税 「所得税に追加」される税金で税務署に納めます。
消費税 「消費」にかかる税金で税務署に納めます。
地方税(地方自治体が課税する税金)
個人事業税 「所得(利益)」にかかる税金で都道府県税事務所に納めます。詳細は「個人事業税とは | フリーランス・個人事業主の税金」を参照ください
住民税(都道府県民税) 「所得(利益)」にかかる税金で市町村民税と併せて市町村に納めます。
住民税(市町村民税) 「所得(利益)」にかかる税金で市町村に納めます。
地方消費税 「消費」にかかる税金で消費税と併せて税務署に納めます。
固定資産税 「土地や家屋の保有」にかかる税金で市町村に納めます。
償却資産税 「土地家屋以外の資産の保有」にかかる税金で市町村に納めます。
出展:税理士法人インテグリティ調べ

 

 

所得税

国税庁のホームページには、「所得税は、個人の所得に対してかかる税金で、1年間の全ての所得から所得控除を差し引いた残りの課税所得に税率を適用し税額を計算します。」と書かれています。分かるようで、よく分かりませんね。

簡単に言うと、所得税とは「1年間の”もうけ”から、皆さん個人の事情を考慮して、そこに税率をかけて計算」する税金です。自分で税額を計算(確定申告)して、税務署に納める国税です。

売上ではなく所得(利益、もうけ)にかかる税金なので、売上100円-費用90円=利益10円だとすると、100円ではなく10円にかかる税金です。
個人の事情を考慮とは、家族の人数、医療費の額などです。同じ利益を稼いでいたとしても、養う家族が多い人の方が、所得税は安くなります。
なお、平成25年から平成49年まで、東日本大震災復興のための財源確保のため、所得税の2.1%を復興特別所得税として納付します。

 

 

消費税、地方消費税

消費税は、モノやサービスの「消費」にかかる税金で、国税である消費税と地方税である地方消費税の2種類ありますが、納付はまとめて税務署で行います。

消費税を支払う人は消費者(カフェのお客さん)ですが、納付する人は事業主(カフェ)です。カフェお客さんはコーヒーを飲んでコーヒー代金と消費税をカフェに支払います。また、カフェでもコーヒー豆の仕入れなどを行ったときには豆代金とともに消費税をコーヒー豆屋さんに支払っています。このようにカフェではお客から「預かった消費税」とコーヒー豆屋さんなどに「支払った消費税」があります。そして、カフェは「預かった消費税」から、「支払った消費税」をマイナスした額を計算して税務署に納めます。

よく勘違いするところですが、お客から受け取った消費税は、カフェの儲けではなく、あくまで預かっているもので後日税務署に納付するものなのです。

売上が小さい場合は、免税事業者として消費税を納める必要がございません。詳しくは税理士に聞いてみて下さい。

このように税金を支払う人と税金を収める人が異なる税金を間接税といいます。

 

 

個人事業税

個人事業税は、個人が都道府県内で事業を行っていることに対して税金がかかるものです。言葉は悪いですが、都道府県内で商売をやっているんだから、もうけに応じて都道府県にショバ代を払えってことですね。

なお、もうけが少ない場合(290万円以下)は、個人事業税は課税されません。

確定申告をすれば、自分で税額を計算する必要はありません。確定申告にもとづいて都道府県が税額を計算して、これだけ払って下さいと通知を送ってきます。

 

 

住民税

住民税は、所得税と同じく、もうけにかかる税金です。

確定申告をすれば、自分で税額を計算する必要はありません。確定申告にもとづいて地方自治体が税額を計算して、これだけ払って下さいと通知を送ってきます。都道府県分と市町村分を併せて市町村に納付します。

この住民税、けっこう負担が大きいです。特にもうけが少ないうちは所得税よりも住民税が高くなっています。なぜかというと、所得税は儲けが増えると税率が上がる、いわゆる累進課税となっていますが、住民税は儲けの額は関係なく一律で税率が決まっているからです。

また、住民税は前年の儲けに対して税金がかかってきます。そのため、会社勤めを辞めて独立、独立当初は売上も少ないのに、前年の給料をもとにして住民税が発生するため、納付に苦労した、という話もよく聞きます。

 

 

固定資産税

固定資産税は、1月1日に土地、家屋を持っている人が、その土地、家屋の価格をもとに算定される税額を、その土地、家屋がある市町村に納める税金です。持っている人なので、貸している人は該当しますが、借りている人は関係ありません。

市町村が登記簿をもとに持っている人を特定して、税金を計算して通知してくるので、その通知を待ちましょう。

 

 

償却資産税

償却資産税は、1月1日に土地、家屋以外の資産を持っている人が、その資産の価格をもとに算定される税額を、その資産がある市町村に納める税金です。何でも資産に当てはまる訳ではなく、カネ、土地、家屋、車以外の値段が高い機械や装置などをイメージして下さい。

登記がある土地、家屋と異なり、その資産を持っている人を市町村は特定できません。そのため資産を持っている人は市町村に教えなければいけません。市町村はそれをもとに税額を計算して通知してきます。

 

 

おわりに

港区、渋谷区、新宿区など東京23区で、フリーランス・個人事業主として起業、開業をお考えの方がいらしたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。税金だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い若手の公認会計士・税理士が、あなたの事業の持続的な発展のお手伝いをさせて頂きます。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。