カテゴリー: 税金と節税

ガソリンと軽油の価格の内訳 こんなに税金が含まれています

はじめに

こんにちは、東京港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

港区、渋谷区、新宿区など東京都23区のベンチャー企業や起業家様を支援している公認会計士・税理士が税金について解説します。

 

ガソリンスタンドでガソリン軽油を給油した時に支払う料金、その料金のなかに含まれている税金の金額を知ると、あまりの大きさにビックリするかもしれません。

今回は、そんな税金がたくさん含まれているガソリンと軽油の価格の内訳について説明します。

 

 

ガソリン価格の内訳

皆さんがガソリンを給油した時に支払う料金には、ガソリンの本体価格の他に、次のような税金が含まれています。

  • ガソリン税(本則税率)が、1リットルあたり28.7円
  • ガソリン税(暫定税率)が、1リットルあたり25.1円
  • 石油税が、1リットルあたり2.54円
  • 消費税が、(ガソリン本体価格+ガソリン税(本則税率)+ガソリン税(暫定税率)+石油税)×8%

 

図で表すとこのようになります。

東京都港区の税理士法人インテグリティが作成したガソリン価格の内訳

ガソリンが1リットルあたり150円の場合は、150円のうち半分近くの68円弱が税金になっているのです。

 

ガソリン税(本則税率)とガソリン税(暫定税率)、石油税にも消費税がかかっているため、二重課税になっていると言われています。なぜ二重課税になっているかというとガソリン税と石油税は石油元売会社が納める税金で、石油元売会社がガソリンスタンドにガソリンを卸すときに、ガソリン税分を上乗せして販売しているためです。

 

 

軽油価格の内訳

皆さんが軽油を給油した時に支払う料金には、軽油の本体価格の他に、次のような税金が含まれています。

  • 軽油引取税(本則税率)が、1リットルあたり15円
  • 軽油引取税(暫定税率)が、1リットルあたり17.1円
  • 石油税が、1リットルあたり2.54円
  • 消費税が、(軽油本体価格+石油税)×8%

 

図で表すとこのようになります。

東京都港区の税理士法人インテグリティが作成した軽油価格の内訳

 

軽油が1リットルあたり130円の場合は、130円のうち3割程度の約42円が税金になっているのです。軽油とガソリンで本体価格が変わらなくても、軽油引取税の方がガソリン税に比べて安いため、最終的な料金も軽油の方が安くなっています。

 

石油税には消費税がかかっていますが、ガソリン税と異なり、軽油引取税(本則税率)と軽油引取税(暫定税率)には消費税はかかりません。軽油引取税はガソリンスタンドが納める税金ですが、納める軽油引取税は立替金として軽油価格に上乗せして(ガソリン税の場合は、上乗せではなくて、そもそもの価格に含めてあるイメージ)、お客さんに軽油を販売する際には、軽油引取税を別に徴収するためです。

 

 

灯油価格の内訳

皆さんが灯油を購入した時に支払う料金には、灯油の本体価格の他に、次のような税金が含まれています。

  • 石油税が、1リットルあたり2.54円
  • 消費税が、(灯油本体価格+石油税)×8%

 

図で表すとこのようになります。

東京都港区の税理士法人インテグリティが作成した灯油価格の内訳

軽油が1リットルあたり95円の場合は、95円のうち1割程度の約10円が税金になっているのです。ガソリンや軽油に比べると税金はとても少ないですね。

 

 

おわりに

石油税は今後値上げされることが決まっており、さらに消費税率もアップされると、ガソリンや軽油の価格に占める税金の割合がさらに上昇してしまうことになります。

 

港区、渋谷区、新宿区など東京都23区で、起業をお考えの方や起業して日が浅い方がいらしたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。税金だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、あなた事業が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
税金や節税、起業などについて、皆様のお役に立てる情報があるかもしれませんので、よろしかったら情報の一覧もご覧ください。

東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。

クロヨン(9:6:4)トーゴーサンピン(10:5:3:1)とは~税金の不公平~

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

公認会計士・税理士として港区や渋谷区、新宿区など東京23区のベンチャー企業や起業家様を支援してきた経験から、株式会社などの法人の方、フリーランス・個人事業主などの個人の方の税金や節税について解説します。

 

業種の違いによる税金の不公平を表す言葉に、クロヨン(9:6:4)やトーゴーサンピン(10:5:3:1)というものがあります。

今回は、このクロヨン(9:6:4)とトーゴーサンピン(10:5:3:1)について説明したいと思います。

 

 

クロヨン(9:6:4)とは

クロヨン(9:6:4)とは、課税庁による所得捕捉率の業種間格差に対する不公平を表す言葉です。

課税庁とは、税金を課したり税金を徴収する役所のことで、
法人税や所得税などの国税を担当する国税庁や国税局、税務署、
住民税などの地方税を担当する都道府県税事務所や市町村税務課
などがあります。

捕捉率とは、税務署などの課税庁が個人や法人の所得をどれくらい正確に把握しているかを表す割合のことをいいます。

以上からもう少しくだけて言うと、クロヨン(9:6:4)とは、税務署などが把握している所得が業種によって大きな差があることに対する不公平を表す言葉です。

 

実際に存在する所得の大きさが10であるとして、そのうち税務署などが把握している分は、業種によって下記のような差があると言われています。

  • サラリーマンなどの給与所得は9割
  • 自営業者などの事業所得は6割
  • 農業や水産業、林業を営む事業者の所得は4割

 

所得が少なければ、それだけ納めるべき税金は少なくなります。
サラリーマンは、源泉徴収という制度によってほぼ全ての所得が税務署に把握されています。
一方自営業者は、自分で所得の計算をするという申告納税制度が採用されているため、税務署が実際の所得を全て把握することは不可能になります。例えば、プライベートな支出を必要経費に加えて所得を減らしている人がいたとしても、それを1つ1つ税務署が調べることはできません。

 

クロヨン(9:6:4)という割合が正しいのかは定かではありませんが、このような制度の違いから、捕捉率に差が生じてしまい不公平感が生まれているのです。

 

しかし、サラリーマンなどの給与所得者には、給与所得控除という非常に恵まれた制度があるため、言われているほどの不公平は実際にはないかもしれません。

給与所得控除については下記ページを参照ください。

 

 

トーゴーサンピン(10:5:3:1)とは

トーゴーサンピン(10:5:3:1)とは、実際に存在する所得の大きさが10であるとして、そのうち税務署などが把握している割合が次のようになっていることをいいます。

  • サラリーマンなどの給与所得は10割
  • 自営業者などの事業所得は5割
  • 農業や水産業、林業を営む事業者の所得は3割
  • 政治家の所得は1割

クロヨン(9:6:4)に比べて、さらに差が広がった表現になっていますね。

 

 

おわりに

港区、渋谷区、新宿区など東京23区で、起業をお考えの方や起業して日が浅い方がいらしたら、東京都港区にある税理士法人インテグリティにお気軽にお声がけください。節税だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、あなた事業が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

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節税と脱税と租税回避の違い

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

公認会計士・税理士として港区や渋谷区、新宿区など東京23区のベンチャー企業や起業家様を支援してきた経験から、株式会社などの法人の方、フリーランス・個人事業主などの個人の方の税金や節税について解説します。

 

税金に関する用語で皆さんも耳にしたことがある、なんとなく似ているものに「節税」と「脱税」があります。
そしてちょっと詳しい方は租税回避という言葉も聞いたことがあるかもしれません。

今回は、そんな似て非なる「節税」と「脱税」と「租税回避」の違いについて簡単に説明したいと思います。

 

 

節税と脱税と租税回避の目的

節税と脱税と租税回避の目的はすべて同じです。
その共通の目的は納める税金を減らすことです。

しかし、この納める税金を減らすという目的を達するでの道のりが、節税と脱税と租税回避では大きく異なるのです。

 

 

節税とは

節税とは、法律などにおいて定められている様々な特典やメリットを適用することで、その法律が想定する範囲内で、合法的に税金の負担を減らしたり税金の免除を受けることをいいます。

税金を減らす目的を達する手段として、ホワイトなものであるといえます。

節税をすることは、まったく後ろめたいことではありません。節税は税金を納める者の正当な権利です。
しかし、実際に節税を行おうとすると、適用できる条件や方法などけっこう細かくやっかいなので、税理士に相談することをおすすめします。

節税の例

  • 法人税や所得税の青色申告の承認を受ける
  • 所得税の医療費控除を受ける

 

 

脱税とは

脱税とは、偽りや不正といった行為によって、不当に税金の負担を減らしたり免れたりすることをいいます。

税金を減らす目的を達する手段として、ブラックなものであるといえます。

脱税の例

  • 正規の帳簿とは別に税金申告用に利益の少ない帳簿を作る(二重帳簿)
  • 事業の売上を帳簿に載せないで自分のポケットマネーにする(売上の除外)
  • 存在しない経費をあたかも支出したように帳簿に載せる(架空経費の計上)
  • そもそも税金の申告をしない

 

 

租税回避とは

租税回避とは、
法律が想定する通常の取引形式とは異なる合理的ではない異常な取引形式をあえて選ぶことによって、
通常の取引形式とほぼ同じような経済的効果を実現しながら、
通常の取引形式の場合と比較して、税金の負担を減らしたり免れたりする
ことをいいます。

税金を減らす目的を達する手段として、グレーなものであるといえます。

節税が法律の想定する範囲内の行為であるのに対して、租税回避は法律の想定外の行為になります。
脱税が違法な行為であるのに対して、租税回避は形式的には合法ですが法律の隙間を突いた課税の公平に反する行為になります。
租税回避のスキームやタックス・シェルターといわれる税金逃れの商品が考案されては、新しい法律で規制するというイタチごっこが続いています。

租税回避の例

  • マンションに自動販売機を設置して消費税の還付を受ける(税制改正により現在はできません)

 

 

おわりに

「節税」はホワイト、「脱税」はブラック、「租税回避」はグレーと覚えておいてください。

港区、渋谷区、新宿区など東京23区で、起業をお考えの方や起業して日が浅い方がいらしたら、東京都港区にある税理士法人インテグリティにお気軽にお声がけください。節税だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、あなた事業が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

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サラリーマンは損?いいえ、給与所得控除があるのでお得です

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

公認会計士・税理士として港区や渋谷区、新宿区など東京23区のベンチャー企業や起業家様を支援してきた経験から、株式会社などの法人の方、フリーランス・個人事業主などの個人の方の税金や節税について解説します。

今回は、サラリーマンの必要経費である給与所得控除について説明します。

 

 

サラリーマンは損?

個人事業主をやっているAさんは、仕事仲間との飲み食い費用やタクシー代、テレビを買ったときも、事業に関係有るものであればすべて必要経費にしています。

対して、会社勤めのBさんは、仕事に必要なスーツ代はもちろん、書籍代や仕事関係の飲み会費用、持ち帰った仕事を家でするためのパソコンなど、すべて自腹で払っています。

 

個人事業主のAさんに比べて、サラリーマンのBさんは損をしている、不公平といえるのでしょうか。

いいえ、そんなことはありません。
むしろサラリーマンのBさんの方が得をしているともいえるのです。

 

なぜかと言うと、サラリーマンには自営業者の必要経費にあたる給与所得控除というものがあるからです。

サラリーマンの節税については下記ページも参照ください。
やってはいけないサラリーマンの節税-事業所得もどきの赤字と相殺

 

 

サラリーマンの所得計算

個人事業主の事業所得は、「売上(収入)-必要経費」で計算します。
サラリーマンの給与所得は、「税込み年収-給与所得控除」で計算します。

東京都港区の税理士法人インテグリティが作成した給与所得控除

 

サラリーマンの税込み年収が、個人事業主の売上(収入)に対応して、
サラリーマンの給与所得控除が、個人事業主の必要経費に対応しています。

所得が少ないほど税金は安くなる、つまり節税になります。

 

 

給与所得控除

個人事業主の必要経費は、事業に関係するもので実際に支払ったものでないと認められません。
対して、サラリーマンの必要経費にあたる給与所得控除は、実際に使ったかどうかは関係なく、年収に応じて自動的に金額が決まってきます。年収に応じて自動的に金額が決まるので、仕事内容や勤務形態などは関係しません。

 

税込みの年収 給与所得控除の金額
162.5万円以下 65万円
162.5万円超 180万円以下 税込み年収 × 40%
180万円超 360万円以下 税込み年収 × 30% + 18万円
360万円超 660万円以下 税込み年収 × 20% + 54万円
660万円超 1,000万円以下 税込み年収 × 10% + 120万円
1,000万円超 1,500万円以下 税込み年収 × 5% + 170万円
1,500万円超 245万円
作成 : 東京都港区の税理士法人インテグリティ

 

この給与所得控除の金額は、多くの場合、サラリーマンが仕事関係で自腹を切った金額よりも大きくなると思います。

例えば、年収500万円の方の給与所得控除は154万円、1ヶ月あたり12.8万円になります。
500万円×20%+54万円=154万円
年収500万円の方の場合、国は必要経費として毎月12.8万円を認めてくれているのです。これはけっこう大きい金額ですよね。

このように、給与所得控除のあるサラリーマンは非常に恵まれているといえるのです。

 

 

自営業者は損?

このように聞くと、今度は個人事業主の方が損しているように感じますね。そこでフリーランス・個人事業主としてある程度稼げるようになってくると、会社設立を検討することになります(いわゆる法人成り)。

フリーランス・個人事業主が会社を作って、その会社から給料をもらう形にするのです。そうすると実質的な働き方はフリーランス・個人事業主時代と変わらなくても、給与所得控除を受けることができるようになります。

 

 

おわりに

会社勤めを辞めてフリーランス、個人事業主としてスタートすると、サラリーマン時代の給与所得控除のありがたさが分かるとよく聞きます。フリーランス、個人事業主の方は、次は法人成りを目指してみてはいかがでしょうか。

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税金の種類 誰が課す税金? 何に課される税金?

はじめに

こんにちは、東京港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

港区、渋谷区、新宿区など東京都23区のベンチャー企業や起業家様を支援している公認会計士・税理士が税金について解説します。

今回は、さまざまな種類の税金について、その税金は誰が課す税金なのか、その税金は何に対して課される税金なのかという視点から分類して説明します。

 

 

税金の種類

日本にはさまざまな種類の税金がありますが、そのうちの代表的な税金について、

  • 誰が課す税金なのか
  • 何に対して課されている税金なのか

という2つの軸で分類してみたものが下表になります。

 

税金の種類 収得税 消費税 財産税 流通税
国税 法人税、所得税 消費税、酒税、たばこ税 相続税、贈与税 登録免許税、印紙税
地方税 都道府県税 住民税(都道府県民税)、事業税 地方消費税 自動車税 不動産取得税
市町村税 住民税(市町村民税) 固定資産税
作成 : 東京都港区の税理士法人インテグリティ

 

 

誰が課す税金なのか

誰が課す税金なのかという視点では、税金を次のように分類できます。

  • 国税・・・国が課す税金
  • 地方税(都道府県税)・・・都道府県が課す税金
  • 地方税(市町村税)・・・市町村が課す税金

 

 

何に対して課されている税金なのか

何に対して課されている税金なのかという視点では、税金を次のように分類できます。

  • 収得税・・・所得(もうけ)に対して課される税金
  • 消費税・・・財やサービスの消費に対して課される税金
  • 財産税・・・財産の所有に対して課される税金
  • 流通税・・・財産の流通や権利の移転に対して課される税金

 

 

誰に課される税金なのか

誰に課される税金なのかについては、下記ページを参照ください。

株式会社などの法人の方
会社(法人)が納める税金の種類
個人事業主・フリーランスなどの個人の方
フリーランス・個人事業主が納める税金の種類

 

 

おわりに

税金には多くの種類があって分かりづらいですよね。このように分類して整理してみると少しは理解しやすくなると思います。

 

港区、渋谷区、新宿区など東京都23区で、起業をお考えの方や起業して日が浅い方がいらしたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。税金だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、あなた事業が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

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