カテゴリー: 消費税

消費税の課税事業者を選択した新設法人等が一定の固定資産を購入する場合の注意事項

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

港区や渋谷、新宿など東京23区のベンチャー企業や起業家様を支援している公認会計士・税理士が会計や税金、節税について解説します。

今回は、消費税の課税事業者を選択した新設法人等が一定の固定資産を購入する場合の注意事項についてご説明したいと思います。

 

 

消費税の課税事業者の強制

下記の1、2の両方に該当する事業者は、調整対象固定資産の課税仕入れを行った日の属する課税期間の初日から3年間は、消費税の免税事業者になることはできません。また、簡易課税制度を適用して消費税を申告することができません。

  1. 消費税の免税事業者である者が「課税事業者選択届出書」を提出して消費税の課税事業者となる場合
    または、資本金1千万円以上の法人を設立した場合
  2. 消費税の課税事業者となった課税期間の初日から2年を経過する日までに開始した各課税期間中に
    または、新設法人の基準期間がない事業年度に含まれる各課税期間中に
    調整対象固定資産の課税仕入れを行って、その課税仕入れを行った日の属する課税期間の消費税の確定申告を一般課税で行う場合

 

上記の1、2の両方に該当する事業者は、消費税の免税事業者になることや、簡易課税制度を適用して消費税を申告することが一定期間制限されます。
つまり、課税事業者として一般課税で消費税の確定申告することが一定期間強制されるのでご注意下さい。

 

あえて消費税の課税事業者になって消費税の還付を受ける場合など、還付以上に消費税を納付しなければならない事態になる恐れもあるので、よくご検討のうえ「課税事業者選択届出書」を提出する必要があります。

 

 

調整対象固定資産とは

調整対象固定資産とは、棚卸資産以外の次のような資産で、

  • 建物
  • 建物附属設備
  • 構築物
  • 機械および装置
  • 車両運搬具
  • 工具器具備品
  • その他(鉱業権、船舶、航空機など)

1つの取引単位の税抜価額が100万円以上のものをいいます。

 

 

おわりに

港区や渋谷、新宿など東京23区で、会社を退職して起業をお考えの方や起業して日が浅い方がいらしたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。会計や節税だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、あなたの事業が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
税金や節税、起業などについて、皆様のお役に立てる情報があるかもしれませんので、よろしかったら情報の一覧もご覧ください。

東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。

消費税の課税事業者を選択した事業者が再び免税事業者に戻るための手続

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

港区や渋谷、新宿など東京23区のベンチャー企業や起業家様を支援している公認会計士・税理士が会計や税金、節税について解説します。

今回は、消費税の課税事業者を選択した事業者が再び免税事業者に戻るための手続についてご説明したいと思います。

 

 

消費税課税事業者選択不適用届出書

消費税の課税事業者を選択した事業者が再び免税事業者に戻るためには、税務署に「消費税課税事業者選択不適用届出書」を提出する必要があります。

提出期限は再び免税事業者に戻りたい課税期間の初日の前日までになります。
例えば、20X6年4月1日から開始する事業年度(課税期間)から免税事業者に戻りたい場合は、20X6年3月31日までに提出します。

 

 

消費税課税事業者選択不適用届出書の提出制限

ただし、「消費税課税事業者選択届出書」を提出して課税事業者となった課税期間の初日から2年を経過する日の属する課税期間の初日以後でなければ、この「消費税課税事業者選択不適用届出書」を提出することはできません。
(調整対象固定資産を購入した場合にも、「消費税課税事業者選択届出書」を提出できない場合があります。)

つまり、消費税の還付を受けるために1事業年度だけ課税事業者になって翌事業年度からまたすぐ免税事業者に戻る、といったことはできないので注意して下さい。

 

具体例

消費税の課税期間は1年から変更しないことにする。

X1事業年度:免税事業者
→現在免税事業者であるがX2事業年度から課税事業者になるためにX1事業年度中に課税事業者選択届出書を提出。

X2事業年度:課税事業者
→X1事業年度中に課税事業者選択届出書を提出したのでX2事業年度より課税事業者になる。X2事業年度中は課税事業者選択不適用届出書を提出することができない。

X3事業年度:課税事業者
→X2事業年度中は課税事業者選択不適用届出書を提出することができないため、X3事業年度も引き続き課税事業者になる。X4事業年度から再び免税事業者になるためX3事業年度中に課税事業者選択不適用届出書を提出。

X4事業年度:免税事業者
→X3事業年度中に課税事業者選択不適用届出書を提出したのでX4事業年度より再び免税事業者に戻る。

 

新設法人の場合

第1事業年度が1年未満の新設法人で、「消費税課税事業者選択届出書」を提出して第1事業年度から課税事業者になった場合は、第3事業年度以後でなければ「消費税課税事業者選択不適用届出書」を提出できません。よって、最短で第4事業年度にならないと免税事業者に戻れないことになります。
(手間はかかりますが消費税の課税期間を短くすることで、もう少し早く提出することはできます。)

 

 

おわりに

港区や渋谷、新宿など東京23区で、会社を退職して起業をお考えの方や起業して日が浅い方がいらしたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。会計や節税だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、あなたの事業が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
税金や節税、起業などについて、皆様のお役に立てる情報があるかもしれませんので、よろしかったら情報の一覧もご覧ください。

東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。

資本金1,000万円未満の新設法人が消費税の課税事業者になるための手続

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

港区や渋谷、新宿など東京23区のベンチャー企業や起業家様を支援している公認会計士・税理士が会計や税金、節税について解説します。

今回は、資本金1,000万円未満の新設法人が消費税の課税事業者になるための手続についてご説明したいと思います。

 

 

新設法人の消費税

資本金1,000万円未満の新規設立法人の場合は、第1事業年度と第2事業年度については基準期間(前々期)がないため、原則として消費税の免税事業者になります。

しかし、資本金1,000万円未満の新設法人であっても、消費税の還付を受けるために、あえて第1事業年度から消費税の課税事業者になることができます。

例えば次のような場合には、課税事業者になって消費税の還付を受けることができる可能性があります。

  • 設立当初に多額の設備投資を行う
  • しばらくは売上がたたず仕入れ・経費など出て行くお金が先行する
  • 輸出など海外での売上が大きい

 

 

課税事業者選択届出書

消費税の免税事業者が課税事業者になるためには、課税事業者になりたい課税期間(事業年度等)が始まる前までに、「課税事業者選択届出書」を税務署に提出する必要があります。

例えば、第5事業年度(20X5年4月1日~20X6年3月31日)から消費税の課税事業者になりたい場合は、20X5年3月31日までに「課税事業者選択届出書」を税務署に提出しなければなりません。

 

しかし、新設法人の場合は事前に「課税事業者選択届出書」を提出することができないため、第1事業年度の決算日までに「課税事業者選択届出書」を提出することで第1事業年度から課税事業者になることができます。

 

なお、新設法人が第1事業年度中に「課税事業者選択届出書」を提出する場合は、
第1事業年度から消費税の課税事業者になるのか
第2事業年度から消費税の課税事業者になるのか
を選択することができます。

 

 

おわりに

港区や渋谷、新宿など東京23区で、会社を退職して起業をお考えの方や起業して日が浅い方がいらしたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。会計や節税だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、あなたの事業が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
税金や節税、起業などについて、皆様のお役に立てる情報があるかもしれませんので、よろしかったら情報の一覧もご覧ください。

東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。

資本金1,000万円と消費税、増資と減資の関係

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

港区や渋谷、新宿など東京23区のベンチャー企業や起業家様を支援している公認会計士・税理士が会計や税金、節税について解説します。

今回は、資本金1,000万円と消費税、増資と減資の関係についてご説明したいと思います。

 

 

資本金1,000万円と消費税

新規設立の法人の場合は、第1事業年度と第2事業年度については基準期間(前々期)がないため、原則として消費税の免税事業者になります。

ただし、基準期間のない第1事業年度や第2事業年度であっても、その期首(事業年度開始の日)の資本金が1,000万円以上ある場合は、消費税の課税事業者になり納税義務は免除されません。

資本金が1,000万円以上の法人を新規に設立する場合は、「法人設立届出書」に「消費税の新設法人に該当することとなった事業年度開始の日」を記載して税務署に提出します。

 

 

増資を行った場合

例えば、資本金500万円で法人を設立して、第1事業年度のうちに増資をして資本金を1,000万円にした場合はどうなるでしょうか。

この場合、
第1事業年度の期首における資本金は500万円であるため第1事業年度は消費税の免税事業者になります。
第2事業年度の期首における資本金は1,000万円であるため第2事業年度は消費税の課税事業者になり、消費税の納税義務は免除されません。

 

 

減資を行った場合

例えば、資本金1,000万円で法人を設立して、第1事業年度のうちに減資をして資本金を500万円にした場合はどうなるでしょうか。

この場合、
第1事業年度の期首における資本金は1,000万円であるため第1事業年度は消費税の課税事業者になり、消費税の納税義務は免除されません。
第2事業年度の期首における資本金は500万円であるため原則として第2事業年度は消費税の免税事業者になります。

 

 

おわりに

港区や渋谷、新宿など東京23区で、会社を退職して起業をお考えの方や起業して日が浅い方がいらしたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。会計や節税だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、あなたの事業が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
税金や節税、起業などについて、皆様のお役に立てる情報があるかもしれませんので、よろしかったら情報の一覧もご覧ください。

東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。

消費税の任意の中間申告制度とは

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

港区や渋谷、新宿など東京23区のベンチャー企業や起業家様を支援している公認会計士・税理士が会計や税金、節税について解説します。

今回は、消費税の任意の中間申告制度についてご説明したいと思います。

 

 

任意の中間申告

直前期の消費税の年税額(地方消費税額を含まない国税のみの税額)が48万円以下の事業者(中間申告義務のない事業者)についても、自主的に年1回の消費税の中間申告・納付(前納)ができるようになりました。

任意の中間申告による消費税の中間納付税額は、直前期の消費税額(国税)の1/2の額です。
また、この消費税(国税)の中間納付税額とあわせて、地方消費税の中間納付税額を納付することとなります。

この任意の中間申告制度を適用する場合であっても、仮決算を行って計算した消費税額(国税)と地方消費税額によって中間申告・納付することができます。

 

 

任意の中間申告の手続

「任意の中間申告書を提出する旨の届出書」を所轄の税務署長に提出した場合には、届出書の提出日以後に、最初に到来する6月中間申告対象期間(その課税期間開始の日から6ヶ月の期間で、年1回の中間申告の対象となる期間)の末日から、自主的に消費税の中間申告・納付ができます。

 

任意の中間申告制度を適用した場合、6月中間申告対象期間の末日の翌日から2ヶ月以内に、中間申告書を納税地の所轄税務署長に提出して、その申告に係る消費税額(国税)と地方消費税額を納付する必要があります。

中間申告書を提出したのにもかかわらず期限までに納付しない場合は、延滞税が課される場合があります。

 

 

中間申告書を提出しなかった場合

消費税の中間申告義務がある事業者(直前期の消費税の年税額(地方消費税額を含まない国税のみの税額)が48万円超の事業者)が、中間申告書を提出期限までに提出しなかった場合は、中間申告書の提出があったものとみなされます。

しかし、任意の中間申告を行う事業者が、中間申告書を提出期限までに提出しなかった場合は、中間申告書の提出があったものとはみなされません。6月中間申告対象期間の末日に、「任意の中間申告書を提出することの取りやめ届出書」の提出があったものとみなされます。

 

 

おわりに

港区や渋谷、新宿など東京23区で、会社を退職して起業をお考えの方や起業して日が浅い方がいらしたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。会計や節税だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、あなたの事業が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
税金や節税、起業などについて、皆様のお役に立てる情報があるかもしれませんので、よろしかったら情報の一覧もご覧ください。

東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。