カテゴリー: グループ法人税制

100%グループ内の法人の株式の発行法人への譲渡に係る損益 | グループ法人税制-6

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

港区や渋谷、新宿など東京23区のベンチャー企業や起業家様を支援している公認会計士・税理士が会計や税金、節税について解説します。

今回は、グループ法人税制における100%グループ内の法人の株式の発行法人への譲渡に係る損益について説明したいと思います。

 

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支配関係と完全支配関係 | グループ法人税制-1
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100%グループ内の法人間の資産の譲渡取引 | グループ法人税制-2
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100%グループ内の法人間の寄附 | グループ法人税制-3
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100%グループ内の法人間の現物分配 | グループ法人税制-4
100%グループ内の法人から配当金を受け取る場合については
100%グループ内の法人からの受取配当金 | グループ法人税制-5
100%グループ内の法人の株式の発行法人への譲渡に係る損益については
100%グループ内の法人の株式の発行法人への譲渡に係る損益 | グループ法人税制-6

 

 

100%グループ内の法人の株式の発行法人への譲渡に係る損益

内国法人が、所有株式を発行した他の内国法人でその内国法人との間に完全支配関係があるものから、
みなし配当が生じる基因となる事由(みなし配当事由)によって、金銭その他の資産の交付を受けた場合、
または、そのみなし配当事由によってその他の内国法人の株式を有しないこととなった場合には、
その株式の譲渡対価の額は譲渡原価の額に相当する金額とされ、そのみなし配当事由により生ずる株式の譲渡損益を計上しません。

この場合の譲渡損益は、その内国法人の資本金等の額に減算または加算します。

東京都港区の税理士法人インテグリティが作成した100%グループ内の法人の株式の発行法人への譲渡に係る損益の図

 

 

おわりに

港区や渋谷、新宿など東京23区で、会社を退職して起業をお考えの方や起業して日が浅い方がいらしたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。会計や節税だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、あなたの事業が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
税金や節税、起業などについて、皆様のお役に立てる情報があるかもしれませんので、よろしかったら情報の一覧もご覧ください。

東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。

100%グループ内の法人からの受取配当金 | グループ法人税制-5

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

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今回は、グループ法人税制における100%グループ内の法人からの受取配当等の益金不算入(負債利子控除)について説明したいと思います。

 

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100%グループ内の法人の株式の発行法人への譲渡に係る損益については
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100%グループ内の法人からの受取配当金

配当等の額の計算期間中に、継続して内国法人との間に完全支配関係があった他の内国法人(公益法人等や人格のない社団等除く)の株式または出資を、完全子法人株式等といいます。

この完全子法人株式等について受ける配当等の額については、負債利子を控除しないで、その全額が益金不算入になります。

東京都港区の税理士法人インテグリティが作成した100%グループ内の法人からの受取配当金の図

 

配当等の額の計算期間

配当等の額の計算期間とは、下記の日から、今回の配当等の額の支払に係る基準日までの期間をいいます。

  • 原則:前回の配当等の額の支払に係る基準日の翌日
  • 前回の配当等の額の支払に係る基準日の翌日が、今回の配当等の額の支払に係る基準日の1年前の日以前の日である場合、または今回の配当等の額がその1年前の日以前に設立された法人からの初回配当である場合:その1年前の日の翌日
  • 今回の配当等の額が、その支払に係る基準日前1年以内に設立された法人からの初回配当である場合:法人の設立日
  • 今回の配当等の額が、その元本である株式を発行した法人から、その支払に係る基準日前1年以内に取得した新規発行株式について支払われる初回配当である場合:その取得の日

 

 

おわりに

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100%グループ内の法人間の現物分配 | グループ法人税制-4

はじめに

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今回は、グループ法人税制における100%グループ内の法人間の資産の現物分配について説明したいと思います。

 

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100%グループ内の法人間の現物分配

現物分配とは、法人が、その株主等に剰余金の配当等やみなし配当によって金銭以外の資産の交付をすることをいいます。

現物分配法人とは、現物分配によりその有する資産の移転を行った法人をいいます。
被現物分配法人とは、現物分配により現物分配法人から資産の移転を受けた法人をいいます。

内国法人が行う現物分配のうち、被現物分配法人が、その現物分配の直前においてその内国法人との間に完全支配関係がある内国法人のみであるものを適格現物分配といいます。

この適格現物分配によって資産の移転をした場合、その適格現物分配の直前の帳簿価額で譲渡をしたものとされます。
この場合、被現物分配法人の資産の取得価額はその帳簿価額とされ、また、被現物分配法人が適格現物分配によって資産の移転を受けたことによって生じた収益は、益金の額に算入せずに、その帳簿価額に相当する金額を利益積立金額に加算します。

東京都港区の税理士法人インテグリティが作成した100%グループ内の法人間の現物分配の図

 

 

なお、その適格現物分配が、残余財産の全部の分配である場合は、その残余財産の確定の日の翌日においてその残余財産の確定の時の帳簿価額による譲渡をしたものとされます。

この他、みなし配当の計算における払戻財産の価額は、適格現物分配の場合、払戻法人の交付直前の帳簿価額になります。

また、適格現物出資等によって移転した減価償却資産の期中損金経理額の損金算入規定の対象に、適格現物分配によって移転した減価償却資産が含められます。

 

 

おわりに

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100%グループ内の法人間の寄附

内国法人が、その内国法人との間に法人による完全支配関係がある他の内国法人に対して寄附があった場合、その寄付金の全額を損金不算入とするとともに、その他の内国法人が受けた受贈益について、その受贈益の全額を益金不算入とします。

東京都港区の税理士法人インテグリティが作成した100%グループ内の法人間の寄附の図

 

 

完全支配関係がある法人の間の寄附金の損金不算入

内国法人が、各事業年度において、その内国法人との間に法人による完全支配関係がある他の内国法人に対して支出した寄附金の額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しないことになります。

 

 

 

完全支配関係がある法人の間の受贈益の益金不算入

内国法人が、各事業年度において、その内国法人との間に法人による完全支配関係がある他の内国法人から受けた受贈益の額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しないことになります。

 

 

親法人による子法人の株式の寄附修正

法人が有するその法人との間に完全支配関係がある法人(子法人)の株式等について、次のどちらかの寄附修正事由がある場合、下記の算式によって計算した金額を、
①「利益積立金額」と②「その寄附修正事由が生じた時の直前の子法人の株式等の帳簿価額」に加算します。

 

寄附修正事由

子法人が、他の内国法人から、上記「完全支配関係がある法人の間の受贈益の益金不算入」の適用がある受贈益の額を受けたこと

子法人が、他の内国法人に対して、上記「完全支配関係がある法人の間の寄附金の損金不算入」の適用がある寄附金の額を支出したこと

 

寄附修正の算式

A = ( 子法人が受けた上記「完全支配関係がある法人の間の受贈益の益金不算入」 × 持分割合 )

B = ( 子法人が支出した上記「完全支配関係がある法人の間の寄附金の損金不算入」の適用がある寄附金の額 × 持分割合 )

A – B = 寄附修正の金額

 

 

おわりに

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100%グループ内の法人の株式の発行法人への譲渡に係る損益 | グループ法人税制-6

 

 

100%グループ内の法人間の資産の譲渡取引

内国法人が、「譲渡損益調整資産」を、その内国法人との間に完全支配関係がある他の内国法人に譲渡した場合、その「譲渡損益調整資産」に係る譲渡利益または譲渡損失について、その譲渡した事業年度の所得の金額の計算上、それぞれ損金または益金の額に算入することによって、その譲渡損益を繰り延べます。

 

この繰り延べた譲渡損益は、その「譲渡損益調整資産」を譲り受けたその他の内国法人(譲受法人)において、その「譲渡損益調整資産」の譲渡、償却などの一定の事由が生じた場合に、その「譲渡損益調整資産」を譲渡した法人(譲渡法人)において、その繰り延べた譲渡損益の計上を行うことになります。

東京都港区の税理士法人インテグリティが作成した100%グループ内の法人間の資産の譲渡取引等の図

 

 

譲渡損益調整資産

譲渡損益調整資産とは、次の資産のことを言います。

  • 固定資産
  • 土地
  • 有価証券
  • 金銭債権
  • 繰延資産

ただし、上記に該当する場合であっても、下記資産は譲渡損益調整資産から除きます。

  • 売買目的有価証券
  • 譲受法人において売買目的有価証券とされる有価証券
  • その譲渡の直前の帳簿価額1,000 万円未満の資産

 

 

完全支配関係を有しないこととなった場合

譲渡法人が、譲受法人との間に完全支配関係を有しないこととなった場合は、譲渡損益調整資産に係る譲渡損益は、その譲渡法人のその完全支配関係を有しないこととなった日の前日の属する事業年度の所得の金額の計算上、益金または損金の額に算入します。

 

 

おわりに

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