はじめに
こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。
港区や渋谷、新宿など東京23区のベンチャー企業や起業家様を支援している公認会計士・税理士が会計や税金、節税について解説します。
今回は、会社から役員や従業員に貸付を行った場合の給与課税についてご説明したいと思います。
低い金利による貸付
会社が役員や従業員に対して低い利息でお金を貸し付けた場合(役員や使用人が会社からお金を借りた場合)、平成26年以後の貸付けについては、その貸付利率が貸付けを行った日の属する年の特例基準割合による利率以上であれば、原則として給与として課税されません。
平成28年を例にすると、平成28年の特例基準割合による利率は下記のとおり1.8%なので、会社が役員や従業員に対して1.8%未満の利率で貸付けを行った場合、下記のいずれかに該当する場合を除いて、1.8%と貸付利率との差額が、給与として課税されます。
- 災害や病気などの理由で臨時に多額の生活資金が必要となった役員や従業員に合理的と認められる金額や返済期間でお金を貸す場合
- 会社における借入金の平均調達金利など合理的と認められる貸付利率を定め、この利率によって役員や従業員にお金を貸す場合
- 上記1,2以外の貸付金の場合で、1.8%と貸付利率との差額の利息が1年間で5,000円以下である場合
なお、平成28年より前における貸付において適用される利率は次のようになります。
- 平成27年1月1日から平成27年12月31日に貸付けを行った場合は、1.8%
- 平成26年1月1日から平成26年12月31日に貸付けを行った場合は、1.9%
- 平成22年1月1日から平成25年12月31日に貸付けを行った場合は、4.3%
- 平成21年1月1日から平成12月31日に貸付けを行った場合は4.5%
- 平成20年1月1日から平成20年12月31日に貸付けを行った場合は、4.7%
- 平成19年1月1日から平成19年12月31日に貸付けを行った場合は、4.4%
- 平成14年1月1日から平成18年12月31日に貸付けを行った場合は、4.1%
ただし、会社が役員や従業員などに貸付を行う場合に、その資金を銀行などから借り入れている場合は、上記にかかわらずその借入利率を基準として計算するので注意して下さい。
特例基準割合とは
「特例基準割合」とは、各年の前々年の10月から前年の9月までの各月における銀行の新規の短期貸出約定平均金利の合計を12で割った割合として各年の前年の12月15日までに財務大臣が告示する割合に、年1%を加えた割合をいいます。
最近の特例基準割合は次のようになっています。
平成26年1月1日~平成26年12月31日は、1.9%
平成27年1月1日~平成27年12月31日は、1.8%
平成28年1月1日~平成28年12月31日は、1.8%
おわりに
港区や渋谷、新宿など東京23区で、会社を退職して起業をお考えの方や起業して日が浅い方がいらしたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。会計や節税だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、あなたの事業が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。
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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。