はじめに
こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。
港区、渋谷区、新宿区など東京都23区のベンチャー企業や起業家様を支援している公認会計士・税理士が資金調達について解説します。
今回は、借入金の返済方法である元利均等返済と元金均等返済の違いと、それぞれのメリット・デメリットについて説明したいと思います。
借入金の返済方法
毎月の借入金の返済の際には、借入金の元金だけでなく利息も合わせて返済することになります。
この借入金の元金と利息の返済方法には、元利均等返済と元金均等返済という2通りの返済方法があります。
元利均等返済とは
元利均等返済とは、借入金の元金と利息の合わせた返済額合計が毎月一定となる返済方法をいいます。
メリット
毎月の返済額が一定であるため、返済計画が立てやすくなります。
デメリット
上記の元利均等返済のイメージ図をご覧のとおり、返済期間当初は、借入金の元金の返済分が少ないため、借入金の残高が減るのが遅くなります。そのためトータルで支払うことになる利息が大きくなってしまいます。
元金均等返済とは
元金均等返済とは、借入金の元金の返済額が毎月一定となる返済方法をいいます。返済期間の当初は元本返済の負担が大きいですが、利息の支払いは毎月減っていくので、毎月の元本と利息を合わせた返済額合計もだんだんと減っていきます。
メリット
借入金の元本の返済が早く進むので、トータルで支払うことになる利息は少なくて済みます。
借入金の元本の返済が一定額ずつ進むので借入金の残高管理がしやすくなります。
また、返済期間が進むにつれて返済負担がだんだん減っていきます。
デメリット
返済額合計が大きくなる返済期間当初の資金繰りが厳しくなってしまいます。
元利均等返済と元金均等返済の具体的数値例
元利均等返済と元金均等返済ではどのくらい差が生じるのか、下記条件における具体的な数値で見てみましょう。
借入金額:1千万円
借入期間:10年
利率:年3%
元利均等払の場合
元利均等返済における返済スケジュール | ||||
借入金額1千万円、借入期間10年、利率年3% | ||||
年 | 返済額の合計 | うち利息分 | うち元金返済分 | 借入金残高 |
借入年度 | 10,000,000 | |||
1年目 | 1,158,729 | 288,094 | 870,635 | 9,129,365 |
2年目 | 1,158,729 | 261,612 | 897,117 | 8,232,248 |
3年目 | 1,158,729 | 234,326 | 924,403 | 7,307,845 |
4年目 | 1,158,729 | 206,209 | 952,520 | 6,355,325 |
5年目 | 1,158,729 | 177,237 | 981,492 | 5,373,833 |
6年目 | 1,158,729 | 147,384 | 1,011,345 | 4,362,488 |
7年目 | 1,158,729 | 116,623 | 1,042,106 | 3,320,383 |
8年目 | 1,158,729 | 84,927 | 1,073,802 | 2,246,580 |
9年目 | 1,158,729 | 52,266 | 1,106,463 | 1,140,117 |
10年目 | 1,158,729 | 18,612 | 1,140,117 | 0 |
合計 | 11,587,290 | 1,587,290 | 10,000,000 |
元金均等払の場合
元金均等返済における返済スケジュール | ||||
借入金額1千万円、借入期間10年、利率年3% | ||||
年 | 返済額の合計 | うち利息分 | うち元金返済分 | 借入金残高 |
借入年度 | 10,000,000 | |||
1年目 | 1,286,250 | 286,250 | 1,000,000 | 9,000,000 |
2年目 | 1,256,250 | 256,250 | 1,000,000 | 8,000,000 |
3年目 | 1,226,250 | 226,250 | 1,000,000 | 7,000,000 |
4年目 | 1,196,250 | 196,250 | 1,000,000 | 6,000,000 |
5年目 | 1,166,250 | 166,250 | 1,000,000 | 5,000,000 |
6年目 | 1,136,250 | 136,250 | 1,000,000 | 4,000,000 |
7年目 | 1,106,250 | 106,250 | 1,000,000 | 3,000,000 |
8年目 | 1,076,250 | 76,250 | 1,000,000 | 2,000,000 |
9年目 | 1,046,250 | 46,250 | 1,000,000 | 1,000,000 |
10年目 | 1,016,250 | 16,250 | 1,000,000 | 0 |
合計 | 11,512,500 | 1,512,500 | 10,000,000 |
おわりに
元利均等返済と元金均等返済のどちらの返済方法を選ぶのかについては、財務状態と事業計画に照らし合わせて上記のメリット・デメリットを考慮して決定して下さいね。
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最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。