はじめに
こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。
公認会計士・税理士として、港区や渋谷区、新宿区といった東京23区において、起業やベンチャー企業の支援してきた経験から、経営コンサルタントが用いる道具を紹介します。
今回は、PPMについて説明したいと思います。
PPMとは
PPM ( Product Portfolio Management プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント) とは、コンサルティング会社のボストン・コンサルティング・グループが開発した、製品や事業を管理するための手法です。
PPMは、市場の成長率と相対的な市場占有率 ( マーケットシェア ) をもとにして、自社の事業や製品を 「 問題児 」 「 花型 」 「 金のなる木 」 「 負け犬 」 の4つに分類します。
縦軸になっている市場の成長率はプロダクトライフサイクルという理論が、
横軸になっている相対的な市場占有率は経験曲線という理論が
それぞれ前提になっています。
問題児
問題児 ( Question marc ) は、市場の成長率は高いが、相対的な市場占有率が低い、自社の事業や製品を指します。
まだまだ売上は小さく入ってくるお金は少ないですが、成長率が高いため追加の投資が必要で出て行くお金は多いです。自分だけでは投資に必要なお金をまかなうことができないので、お金に余裕がある 「 金のなる木 」 からお金をまわしてもらって、 「 花型 」 に成長できるように頑張ります。「 花型 」 に成長する見込がない場合は、「 負け犬 」 になってしまうことを避けるために、撤退することも考えなければなりません。
花型
花型 ( Star ) は、市場の成長率も相対的な市場占有率もともに高い、自社の事業や製品を指します。
売上が大きくて入ってくるお金は多いですが、成長率が高いため追加の投資も必要で出て行くお金も多いです。
追加の投資を惜しまず行うことで 「 金のなる木 」 に育てる必要があります。
金のなる木
金のなる木 ( Cash cow ) は、市場の成長率は低いが、相対的な市場占有率は高い、自社の事業や製品を指します。
売上が大きくて入ってくるお金は多いですが、成長率は低いため追加の投資は少なく出て行くお金は少なくて済みます。しかしいずれは衰退してしまうので、ここで稼いだお金を、 「 問題児 」 にまわして 「 問題児 」 を 「 花型 」 に育てる必要があります。
負け犬
負け犬 ( Dog ) は、市場の成長率も相対的な市場占有率もともに低い、自社の事業や製品を指します。
「 負け犬 」 になってしまったら基本的には撤退することになります。「 負け犬 」 に引っ張られて会社全体が傾いてしまう例はたくさんありますが、撤退障壁が高く簡単には撤退できない場合も多く悩ましいところです。
PPMはベンチャー企業には使えません
PPMは、いろんな事業を行ったり、製品種類が多い大企業に向いている管理手法です。
ベンチャー企業には、複数の事業に投資したり、製品種類を豊富に取り揃えたりする資金的余裕はありません。生き残るために、まずは1つの事業や製品に特化することになります。
このため、PPMはベンチャー企業にはあまり使えないと思います。
ただ、PPMの考え方を頭の片隅に置いておくことは、事業の将来を考える上でとても有用だと思います。
おわりに
港区、渋谷区、新宿区など東京23区で、ベンチャー企業や起業をお考えのお客様がおりましたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。会計や税金だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い若手の公認会計士・税理士が、あなたの会社の企業価値を高めるお手伝いをさせて頂きます。
最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。