はじめに
こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。
3回にわたってフリーランス・個人事業主と法人(株式会社)のメリットとデメリット、そしてフリーランス・個人事業主から会社設立するタイミングを考えてみたいと思います。
今回は、フリーランス、個人事業主のメリットとデメリットについてまとめてみます。
なお、法人形態には株式会社以外にも合同会社などがありますが、株式会社以外での法人化は考えなくていいと個人的には思っています。理由は株式会社以外の知名度が圧倒的に低いためです。そのため以下では会社設立(法人化)とは、株式会社のみを指すことにします。
フリーランス・個人事業主のメリット
法人(株式会社)と比較した場合の、フリーランス・個人事業主の主なメリットは下記のとおりです。
- 会社設立のためには登記申請という面倒な法的手続きが必要ですが、フリーランス・個人事業主として事業をはじめる場合は、それらの面倒な手続きは不要です。
- 会社設立のためには数十万円もの費用がかかり、法人組織を維持するのにも費用がかかりますが、フリーランス・個人事業主の場合は費用が少なくて済みます。
- 法人に比べて会計処理が簡単・容易です。また、白色申告の場合は複式簿記でない会計帳簿が認められています。
フリーランス・個人事業主のデメリット
法人(株式会社)と比較した場合の、フリーランス・個人事業主の主なデメリットは下記のとおりです。
- フリーランス・個人事業主の場合は事業が継続しません。個人事業では、事業は事業主に依存しており事業主が亡くなってしまうと、当然に事業は終了してしまいます。対して法人の場合は、代表取締役が亡くなっても会社が無くなるわけではありません。
- フリーランス・個人事業主の場合は、その事業について無限責任を負うので、事業で失敗すると自己破産になりかねません。対して法人の場合は、有限責任のため、会社が倒産しても、建前として株主や取締役が負債を肩代わりすることはありません。
- フリーランス・個人事業主の場合は、保険料の経費計上に上限があります。対して法人の場合は、原則として全額を会社の経費にすることができます。
- 所得(税金計算上の利益)が大きくなると、所得税率が法人税率よりも高くなります。
おわりに
「フリーランス・個人事業主でいくか、株式会社設立(法人化)するべきかを考える-2」では、法人(株式会社)のメリットとデメリットについて書いていますので参照ください。
また、「フリーランス・個人事業主でいくか、株式会社設立(法人化)するべきかを考える-3」では、フリーランス、個人事業主から株式会社設立(法人化)するタイミングについて書いていますので、こちらも合わせて参照ください。
最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。