はじめに
こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。
皆さんはスポーツジムに通っていますか?
私は東京都港区の某スポーツジムに通っていますが、そこは週1回定休日があります。過去に通っていたスポーツジムはどこも週1回の定休日がありました。
個人的には、1日行ったら2日休むという中2日のペースでスポーツジムに通いたいのですが、週1回の定休日があると、残念ながらそのペースでは通えません。
週1回の定休日がある理由は、施設のメンテナンスのためなどとなっていますが、本当の理由は何なのでしょうか。
今回は、なぜスポーツジムには週1定休日があるのかをビジネス的に考えてみたいと思います。
スポーツジムはストックビジネス
スポーツジム、スポーツクラブ、フィットネスクラブと呼び方は色々ありますが、これらのビジネスモデルはストック型のビジネスモデルとなっています。
ストックビジネスとは、簡単に言うと、売上が定期的に発生するビジネスのことをいいます。
スポーツジムは、会員から毎月決まった会費を受け取ることができます。スポーツジムに月に何回行っても、まったく行かなくても会費は変わりません。
スポーツジム以外の例では、携帯電話会社、私たち税理士の顧問契約などもストックビジネスに該当します。
ストックビジネスに対する用語としてフロービジネスがあります。フロービジネスとは、売上が定期的ではなく、1回こっきりのものを積み上げるビジネスモデルのことをいいます。例えば、飲食店や弁護士(顧問契約を除く)などが該当します。
スポーツジムにとっての良いお客
スポーツジムの経営者にとっての良いお客は、幽霊会員です。会費だけ払ってくれてスポーツジムに顔を出さないお客が重宝されます。
なぜ週1回の定休日があるのか
前置きが長くなってすみません、本題に入りますね。
スポーツジムには、なぜ週1回の定休日があるのでしょうか。
売上から費用を差し引いた残りが利益になります。
売上 - 費用 = 利益
スポーツジムの主な売上は
会費 × 会員数
定休日があっても、売上は変わりません。
スポーツジムの主な費用は
固定費(毎月固定的に発生する費用):家賃、正社員の人件費など
定休日があっても、固定費は変わりません。
変動費(操業の度合いによって変動する費用):水道光熱費、パート・アルバイトなど時給制の人件費など
定休日があると、変動費は減ります。
定休日があっても売上は減りませんが、定休日の日数分の変動費は減ります。減った変動費だけ、利益が増えるのです。
週1日の定休日というとそんなに多く感じませんが、週1日定休日を定めるだけで、変動費の実に14%以上も削減できるのです。しかも売上を減らすことなく。
これが、スポーツジムに週1回の定休日がある理由なのです。
それでは、週2回定休日を作ったほうがもっと利益が増えるのではとお考えの方もいると思いますが、週に2回も定休日があるとさすがに会員が集まらないそうです。週1回の定休日というのが、会員も許容することができる絶妙なバランスのようです。
ちなみにフロービジネスの商売は、定休日が減少傾向にあります。飲食店や美容室など、昔は定休日があるのが普通でしたが、最近は休みがないお店も増えてきています。休んだ分だけ売上が減ってしまいますからね。
おわりに
フロービジネスは、安定していませんが、お客をつかむのは比較的容易です。
ストックビジネスは、安定していますが、お客をつかむのが大変です。
ストックビジネスである、私たち税理士業界もお客様を獲得するのが非常に大変なビジネスです。もちろん弊社も例外ではありませんが、ありがたいことに最近はご紹介以外にもホームページからのお問合せも増えてきました。今後も勇往邁進して行きたいと思います。
スポーツジムつながりで、よろしかったら下記ページも参照ください。
「スポーツクラブの会費は経費にできるか?」
返金保証のダイエットジムに思うこと
最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
その他の税金や節税、起業などについては情報の一覧をご覧ください。
東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。