はじめに
こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。
今回は、手書きの伝票を廃止して、経理業務を効率化することを提案したいと思います。
手書き伝票を採用している会社は多い
フリーランス、個人事業主、中小企業、中堅企業、大企業と規模にかかわらず、手書きの会計伝票はいまだに多くのところで採用されています。統計を取ったわけではありませんが、私の実感としては8割近くの会社さんで手書き伝票が日々作成されているように感じます。
手書き伝票の業務
手書き伝票を採用している場合の経理業務の流れは、こうなります。
- 領収書や請求書などをもとに、伝票を手書きで作成する
- 作成された手書き伝票をもとに、会計ソフトに入力する
1つの情報について、伝票の作成、会計ソフトに入力と手間を2回かけていることになりますね。
手書き伝票を廃止する方法
手書き伝票を廃止する方法は難しくありません。領収書や請求書などから、手書き伝票を経由しないで、会計ソフトに直接入力すればいいのです。
手書き伝票を廃止した場合の経理業務の流れは、こうなります。
- 領収書や請求書などをもとに、会計ソフトに入力する
1つの情報について、手間をかける回数は、会計ソフトに入力する1回だけで済みます。たったこれだけのことですが、これだけでかなりの経理業務効率化につながります。
なぜ手書き伝票を廃止できないのか
多額の費用や追加の人員などが必要となるわけではないのに、なぜ手書きの伝票を廃止できないのでしょうか。理由は2つ考えられます。
1つは、会計ソフトに入力した根拠となる資料を残しておきたいためです。
根拠となる資料は手書き伝票でないといけないのでしょうか。いまの会計ソフトは優秀なので、クリック1つで、入力したデータについて伝票形式という手書き伝票と変わらない形でプリントすることができます。心配であれば、伝票形式でプリントしたものを保管しておけば済みます。
そもそも、会計ソフトに入力した後に、手書き伝票を見る機会はいままでどれくらいありましたか。もし手書き伝票がなかったら困ったケースはどれくらいありましたか。加工途中の情報である手書き伝票は、なかったとしてもさほど困らないと思います。会計ソフトに入力されたデータをチェックしたい場合は、伝票を確認するよりも請求書や領収書などを確認した方が正確ですね。
もう1つは、単にその業務が習慣になっているためです。
1度決められた業務というのはなかなか廃止できないものです。その業務を行っている本人にとっては自分の存在意義にも関わってくるので、業務を廃止されては困ると考える人も少なくありません。その逆に、現場ではムダな業務を廃止したいと考えているのに、上がイヤな顔をする、認めてくれないというパターンも多くあります。
業務改善、業務効率化を行う場合は、下の意見も聞きつつトップダウンで実行していくのが良いと思います。
おわりに
税理士とのやりとりが毎月のルーチン作業になっていませんか。良い税理士とは、今回の手書き伝票の廃止による経理業務の効率化など、いろいろな提案をしてくれる税理士です。格安顧問料の税理士だとなかなかそこまではやってくれませんが、税理士に世間相場程度の顧問料を支払っているならば、顧問税理士にこのように聞いてみてください。「うちの会社の経理をもっと効率化したいのだけど何か良い案ある?」
最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。