アーカイブ: 2015年3月

終身保険 | 法人が加入する保険の経理と税金

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

港区や渋谷、新宿など東京23区のベンチャー企業や起業家様を支援している公認会計士・税理士が税金・節税や会計・経理などについて解説します。

今回は、株式会社などの法人が加入する終身保険に関する経理処理と税金について説明したいと思います。

 

 

 

終身保険とは

終身保険とは、保険期間がない、すなわち一生涯に渡って保障される死亡保険になります。

保険の対象である被保険者がお亡くなりになった時に、ご遺族などの保険金受取人に死亡保険金が支払われます。

保険期間に限りのある定期保険は、保険料は基本的に掛け捨てになります。

対して、保険期間の定めがなく一生涯保障される終身保険は、いわば保険金を必ず受け取ることができるため、定期保険に比べて保険料も高くなります。

 

 

法人が加入する終身保険とは

株式会社などの法人が加入する終身保険とは、
法人が保険の契約者になって、社長など会社役員や従業員を被保険者とする終身保険のことをいいます。

終身保険は、いずれは必ず保険金を受け取ることができるという性質から、貯蓄性がある保険になります。

そのため、支払う保険料は会社の損金(税金計算上の経費)にはならずに、会社の資産になります。

よって、終身保険は会社の節税には利用しづらいですが、会社の資金運用や資産形成などには向いている保険商品であるといえます。

 

 

法人が加入する終身保険の税務上の取扱いと経理処理

法人が加入する長期平準定期保険の税務上の取扱いと経理処理は、死亡保険金の受取人が法人なのか、被保険者の遺族なのかで次のようになります。

 

死亡保険金の受取人が法人

死亡保険金を受け取るのが法人である場合、法人が支払った保険料は、保険料積立金として資産計上します。

本契約(終身保険)に疾病などの特約がついている場合は、その特約部分の保険料については、期間の経過に応じて支払保険料として費用計上します(税金計算上の損金になります)。

 

死亡保険金の受取人が被保険者の遺族

死亡保険金を受け取るのが被保険者の遺族である場合、法人が支払った保険料は、期間の経過に応じて損金(税金計算上の経費)になります。

傷害特約などの特約がある場合は、その特約部分の保険料についても、期間の経過に応じて損金にすることができます。

ただし、死亡保険金の受取人が被保険者の遺族である終身保険で、その終身保険が特定の役員や従業員だけを被保険者としている場合は、法人が支払った保険料は、その特定の役員や従業員に対する給与になってしまいます。

同様に、特定の役員や従業員だけが傷害特約等に係る給付金の受取人になっている場合には、その特約部分の保険料も、その特定の役員や従業員に対する給与になってしまいます。

なお、給与になってしまった保険料については、その特定の役員・従業員本人の所得税における生命保険料控除の対象になります。

役員に対する給与とされる保険料で、法人が経常的に負担するものは、役員の定期同額給与になりますのでご注意ください。

 

 

終身保険の経理処理の例

保険契約者・・・法人
保険金受取人・・・法人
被保険者・・・代表取締役
被保険者の保険加入時の年齢・・・40歳
保険料の払込み期間・・・20年
(保険期間満了時の被保険者の年齢・・・60歳)
保険期間・・・終身(一生涯)
年間の支払い保険料・・・80万円

年間保険料として80万円支払った。

借方 貸方
保険料積立金(資産) 800,000円 現金 800,000円
作成 : 東京都港区の税理士法人インテグリティ

 

 

おわりに

終身保険は、その名のとおり保険期間に定めがありません。そのため、支払う保険料の総額と受け取る保険金を時系列で管理して、会社の実情に合っているか定期的に見直すことも大切です。

港区や渋谷、新宿など東京23区で、起業をお考えの方や起業して日が浅い方がいらしたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。税金や会計、そしてビジネスやファイナンスにも強い公認会計士・税理士が、あなたの事業が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
税金や節税、起業などについて、皆様のお役に立てる情報があるかもしれませんので、よろしかったら情報の一覧もご覧ください。

東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。

長期平準定期保険 | 法人が加入する保険の経理と税金

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

港区、渋谷区、新宿区など東京都23区のベンチャー企業や起業家様を支援している公認会計士・税理士がビジネスや税金・節税などについて解説します。

 

今回は、株式会社などの法人が加入する長期平準定期保険に関する経理処理と税金について説明したいと思います。

 

 

 

長期平準定期保険とは

定期保険とは、一定の保険期間内に被保険者がお亡くなりになった場合にだけ死亡保険金を受け取ることができる生命保険のことをいいます。

そして長期平準定期保険とは、保険期間が長期にわたり、かつ、支払う保険料が均等になるように設定された定期保険のことをいいます。
例えば、100歳が保険期間の満期になるように設定されます。

 

 

法人が加入する長期平準定期保険とは

株式会社などの法人が加入する長期平準定期保険とは、
法人が契約者になって、社長など会社役員や従業員を被保険者とする長期平準定期保険のことをいいます。

解約返戻率 ( 解約返戻金 ÷ 支払った保険料の総額 ) が高いことから、社長など会社役員の退職金に充てるためなどに利用されます。

東京都港区の税理士法人インテグリティが作成した長期平準定期保険のイメージ

 

法人が加入する長期平準定期保険の目的

法人が長期平準定期保険に加入する主な目的として次のようなものが挙げられます。

 

役員退職金に充てるため

経営者などの退職時期に解約返戻率のピークがくるように長期平準定期保険を設計することで、解約返戻金を役員退職金の原資として利用することができます。

役員退職時に役員退職金として一括で多額のキャッシュアウトが発生すると資金繰りが大変になります。
長期平準定期保険に加入して長期間にわたって少しずつ保険料を払込み、役員退職時に保険を解約して受け取る解約返戻金を役員退職金に充てれば、キャッシュアウトも平準化されて資金繰りが楽になります。

東京都港区の税理士法人インテグリティが作成した長期平準定期保険と役員退職金のイメージ

 

節税のため

税法上の長期平準定期保険に該当するように保険設計すれば、支払った保険料の一部が損金(税金を計算する上で経費として認めてもらえること)になるので節税になります。

 

その他

その他にも、保険の本来の目的である万が一の事態に備えるという死亡保障の機能もありますし、契約者貸付制度も利用できます。

 

 

税務上の長期平準定期保険とは

税務上の長期平準定期保険とは、次の3つの条件をすべて満たす定期保険をいいます。

  • 保険期間満了時の被保険者の年齢が70歳を超える
  • 保険加入時の被保険者の年齢 + ( 保険期間 × 2 ) > 105
  • 逓増定期保険に該当しない

 

例えば、

 

保険加入時の被保険者の年齢 50歳
保険期間 80歳まで(30年間)
の場合は、税務上の長期平準定期保険になります。
保険期間満了時の年齢 = 80歳 > 70歳 ○
50歳 + 30年 × 2 = 100 > 105 ○

 

保険加入時の被保険者の年齢 50歳
保険期間 75歳まで(25年間)
の場合は、税務上の長期平準定期保険になりません。
保険期間満了時の年齢 = 75歳 > 70歳 ○
50歳 + 25年 × 2 = 110 < 105 ×

 

 

長期平準定期保険の税務上の取扱いと経理処理

法人が加入する長期平準定期保険の税務上の取扱いと経理処理は、次のようになります。

 

保険期間の前半の6割の期間(保険期間が30年であれば前半18年)

支払った保険料の半分を、前払保険料として資産に計上します。
支払った保険料のもう半分を、支払保険料として損金(経費)に計上します。

 

保険期間の後半の4割の期間(保険期間が30年であれば後半12年)

支払った保険料の全額を損金(経費)に計上します。
保険期間の前半6割の期間に前払保険料として資産計上していたものを、保険期間の経過に応じて損金(経費)に振り替えます。

 

 

経理処理の例

保険契約者・・・法人
保険金受取人・・・法人
被保険者・・・代表取締役
被保険者の保険加入時の年齢・・・50歳
保険期間・・・30年(保険期間満了時の被保険者の年齢・・・80歳)
年間の支払い保険料・・・1,000,000円

 

 

保険期間の前半の6割の期間(加入時から18年目まで)

借方 貸方
前払保険料(資産) 500,000円 現金 1,000,000円
支払保険料(経費) 500,000円

年間の支払い保険料1,000,000円のうち
半分の500,000円は前払保険料(資産)になります。
もう半分の500,000円は支払保険料(経費)になります。

 

 

保険期間の後半の4割の期間(19年目から30年目まで)

借方 貸方
支払保険料(経費) 1,000,000円 現金 1,000,000円
支払保険料(経費) 750,000円 前払保険料(資産) 750,000円

年間の支払保険料1,000,000円は全額が支払保険料(経費)になります。
保険期間の前半6割の期間で前払保険料(資産)として計上されていた9,000,000円(500,000円×18年間)を、年間750,000円(9,000,000円÷12年間)ずつ支払保険料(経費)に振り替えていきます。

 

 

加入から25年後に解約して解約返戻金22,500,000円を受け取った

借方 貸方
現金 22,500,000円 雑収入 18,750,000円
前払保険料(資産) 3,750,000円

前払保険料(資産)として計上されていた3,750,000円(9,000,000円-750,000円×7年)を取り崩して、受け取った解約返戻金との差額を雑収入として計上します。

 

 

加入から10年後に代表取締役に不幸があり死亡保険金として25,000,000円を受け取った

借方 貸方
現金 25,000,000円 雑収入 20,000,000円
前払保険料(資産) 5,000,000円

前払保険料(資産)として計上されていた5,000,000円(500,000円×10年間)を取り崩して、受け取った保険金との差額を雑収入として計上します。

 

 

おわりに

長期平準保険は、その名のとおり保険期間が長期になります。保険期間トータルでのお金の流れをしっかりと計画して出口戦略を立ててから加入してくださいね。

 

港区、渋谷区、新宿区など東京都23区で、起業をお考えの方や起業して日が浅い方がいらしたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。税金だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、あなた事業が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。

運転資金と設備資金 資金調達の種類

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

港区、渋谷区、新宿区など東京都23区のベンチャー企業や起業家様を支援している公認会計士・税理士が資金調達について解説します。

 

今回は、運転資金設備資金の違いについて説明したいと思います。

 

 

運転資金とは

運転資金とは、事業を行う上で日常的に必要になる資金のことをいいます。

運転資金の例としては次のようなものがあります。

  • 仕入代金の決済
  • 従業員に支払う給料やパート・アルバイト代
  • 事務所家賃やテナント料
  • 水道光熱費

 

毎月のように支払いが発生するもので、その金額はある程度一定であるか、売上などに連動して増減します。また、設備資金と比べるとその金額は小さくなります。

運転資金は、短期間で回転する(毎月の売上代金を毎月の運転資金に充てるということを繰り返しぐるぐる回転させる)という性質を持つ資金です。逆に言えば、毎月の売上代金の入金が、毎月の運転資金の支払いを上回るような事業でないと会社は存続できません。

ただ、事業を始めたばかりの時期や、急激な売上増加、売上代金の入金遅れなどで一時的に運転資金が不足する場合があります。そのような時は金融機関から短期で資金調達することになります。

 

 

設備資金とは

設備資金とは、事業を行う上で必要となる設備を導入するための資金、設備投資のための資金のことをいいます。

設備資金の例としては次のようなものがあります。

  • 土地や建物など不動産の購入
  • 不動産賃貸にかかる敷金・保証金
  • 製品製造のための機械装置の購入
  • 店舗改装工事費用
  • 情報システム導入費用

 

運転資金に比べると金額は大きくなります。

短期間で回転する運転資金と異なり、設備資金を回収するまでには長期間かかることになります。そのため、設備資金を金融機関から調達する場合は、回収期間に合わせて長期で調達する必要があります。

 

 

おわりに

資金調達を行う場合はもちろん、日々の資金管理の際も、資金を運転資金と設備資金に分けて考えてくださいね。

 

港区、渋谷区、新宿区など東京都23区で、資金調達を考えている方がいらしたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。税金だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、あなた事業が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。

税理士として税務業務を行う | 公認会計士の仕事

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

公認会計士って何をする人?
税理士に比べると知名度が低い公認会計士ですが、そんな公認会計士について色々と紹介したいと思います。

今回は、公認会計士が税理士登録して行う税務業務について解説します。

公認会計士の仕事については下記ページも参照ください。
公認会計士監査とは
コンサルティング | 公認会計士の仕事
中小企業の支援 | 公認会計士の仕事

 

 

公認会計士の税理士登録

公認会計士は、税理士登録して税理士会に入会することにより、税理士にしかできない次の3つの独占業務を行うことができます。これらの業務は、有償はもちろん無償であったとしても税理士にしか行うことができない業務になります。

税務代理
所得税の確定申告や法人税の申告といった税務署などへの申告や申請や税務調査の対応などを納税者に代わって行うことができます。

税務書類の作成
税務署などに提出する申告書や書類などを、納税者の代わりに作成することができます。

税務相談
所得税や法人税、消費税などの税金の計算や、相続や贈与など、節税や税金に関する相談に応じることができます。

独立開業している公認会計士の大半は、監査やコンサルティングなど公認会計士業務と合わせて、税理士登録をして税務業務も行っています。

 

 

税務業務の内容

税理士登録した公認会計士が行う税務業務の内容としては、次のようなものがあります。

  • 企業や非営利法人、個人事業主などに対する税務に関する指導や税務申告
  • 企業の組織再編に伴う税務処理及び財務調査
  • 企業グループの連結納税制度についての指導・助言
  • 移転価格税制やタックスヘイブン税制、海外現地法人、海外合弁会社の設立を含む国際税務の支援
  • 各種の税務相談、指導・助言、代理(法人税、所得税、事業税、住民税、相続税、贈与税、消費税など)、申告代理から税務官庁との交渉まで

 

 

おわりに

港区、渋谷区、新宿区など東京都23区で税理士をお探しの方がおられましたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。会計や税金だけでなく、ビジネスやコーポレートファイナンスも得意とする公認会計士・税理士が、あなたの事業の持続的な発展のお手伝いをさせて頂きます。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
税金や節税、起業などについて、皆様のお役に立てる情報があるかもしれませんので、よろしかったら情報の一覧もご覧ください。

東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。

中小企業が公認会計士監査を利用する場面

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

公認会計士って何をする人?
税理士に比べると知名度が低い公認会計士ですが、そんな公認会計士について色々と紹介したいと思います。

今回は、中小企業が公認会計士監査を利用する場面について解説します。

公認会計士監査については下記ページも参照ください。
概要やメリットについては
公認会計士監査とは
業務の流れについては
公認会計士監査の手順
種類については
公認会計士監査の種類
拡大した監査対象範囲については
公認会計士監査の範囲が拡大

 

 

新たな公認会計士監査が可能に

従来の公認会計士監査は上場企業などの大企業を対象としたものが中心でしたが、監査基準の改訂によって、従来の公認会計士監査の品質を維持したまま、これまで対応できなかった範囲にも公認会計士による監査を提供できるようになりました。

これにより、ベンチャー企業や中小企業、中堅企業のお客様にも監査(保証業務)サービスを提供できる機会が増えます。

 

 

公認会計士監査の利用場面

対象範囲が広がった公認会計士監査の利用場面の具体例としては次のようなものがあります。

  • 会社の経理財務体制を強化するにあたって、過去の会社の業績が積み上がった結果である貸借対照表について公認会計士の監査を受けることにした。
  • 入札に参加するに際して、直近の決算書について公認会計士の監査を受けているという条件があったため、公認会計士の監査を受けることにした。
  • 銀行など金融機関から融資を受けるにあたって、税務申告用の決算書について公認会計士の監査を受けるように言われた。
  • ベンチャーキャピタルからの出資条件により、毎年公認会計士の監査を受けることになった。
  • 取引先から、指定された棚卸資産の内訳表について公認会計士による監査を受けるように言われた。
  • 親会社から、子会社の決算書について公認会計士の監査を受けるように要請された。

 

 

おわりに

金融機関や取引先などから公認会計士監査を受けるように言われたなど、公認会計士監査を受けたいとお考えの方がいらしたら、東京都港区にある当税理士法人(公認会計士事務所)にお声がけください。会計や監査だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、決算書に信頼性を付与します。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
税金や節税、起業などについて、皆様のお役に立てる情報があるかもしれませんので、よろしかったら情報の一覧もご覧ください。

東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。